第10話 午後の続きの続き

「とにかく後ろに来てよ! 椅子の上に置いたパンティが、何処にも無いのよ」


俺は風香に連行されて、家の後ろに連れてこられる。


「ほら此処に置いといたのに無いのよ、風だって吹いて無いしね。 

貴方何か魔法で隠してない!」


俺は両手を上げて。


「ほら身体検査してくれ、俺は逃げも隠れもしないよ。

夫婦になるのに疑われるのは、嫌なんでどうぞ探してくれ!」


「そうよね、夫婦だもんね疑って御免なさい、お詫びに今夜の下着は凄いのを、履くわよそれで許してね」


「イヤそんな事はどうでもいい、問題は下着が何故無くなったかだよ。

どうやってこの結界の中に入って、盗んで行ったんだ」


2人して顔に手を当てて考えていると、俺たちの前をリスが通って行く。


「何でリスが通れるの? 結界は?」


「なぁ、確か善意あるとか悪意が無い動物は、結界を素通り出来るのかな?」


「そうかも知れない、なら木の祠の所に入って行ったから、そこにあるのか?」


「どうする取り返すか、俺が取って来ようか?」


「駄目よ、旦那様は触ってはいけません。

諦めますのでリスに上げます」


「なら家に帰って夕飯を作るか、何が食べたい?」


「旦那様が作るの? 大丈夫よ私が作るはね! 旦那様は椅子にでも座って居て」


「そうだな、てぇ後ろに収納が有る何が入っているんだ!」


俺は外に出た事が無いので、家の後ろに収納が有るのを発見出来なかった。

大体物干し場も家の左右に、アルミの棒が2本づつ付いていた。

洗濯した物も明日から干せる。


そして俺は収納の扉を開けた。

そこには2台のマウンテンバイクが、壁に掛かって居た。


「ねえ何で自転車があるの、もしかして女神様の贈り物?」


「違うよ、俺がお願いした移動の為の物さ! 転移魔法は流石にくれなかったんでね」


「まあ歩くよりは楽よね、馬車なんて運転出来ないしね」


「何でこの世界に馬車が有るのを、知っているんだ?」


「ほら昨日旦那様を追いかけて来る時に馬車を見たのよ。

音がしたから草原に隠れて、通り過ぎるのを見て居たの!

馬にも乗っていた人がいたわよ。この世界はそれが交通手段かもね」


「なら明日からこれで移動しよう、やっと異世界の冒険が始められる」


「じゃあご飯作るわね、外で待って居て、作ったら持って来るからね」


風香は玄関を開けて中に入って行った。


慌ただしい1日だったな、そして異世界か、どうやって生きて行こうかな? 

嫁も出来たし子供でも出来たら、産婦人科ってあるんだろうか? 

それより明日の出発が、待ち遠しいな。


何気に足元を見るとリスが白い何かを置いて行く。

俺は気になり拾い上げた。

その時にリスと入れ違いで、風香が何かを持って来た。


「えーと軽く残りのカレーでカレーピラフ、そしてロールキャベツをスープにして見ました」


俺の手の中にある白い物を凝視して来る。


「旦那様それは何! もしかして」


風香は凄い勢いで、それを取り上げる。


「何故旦那様がこれを持っているのよ、やっぱり何かの魔法を使ったのね!

絶対ハーレム何て作らせない、変態の餌食は私だけで十分よ」


怒った風香は家に戻って行く、それを俺は追いかける。


「なぁ風香話を聞いてくれよ、リスが置いて行ったんだよ。

本当だ信じてくれよ。大体さっき」


風香はドアを開けて出て来た。


「そうよね、旦那様を信じると、疑うのは辞めたのにね御免なさい。 

夕飯を食べましょう」


2人で外に出ると俺たちの夕飯は、リス共に食べられていた。


「このクソリス共、夕飯を食べやがって殺してやる!」


「まあまあ旦那様また作りますよ、今度は家の中で食べましょうね。

本当にりすが、賢いわね」


そう言って2人で手を繋いで、家に入った。


そして夕飯、お風呂となって後は寝るだけ


後ろの風香は何故か裸でついて来る。


「だって過激な下着は旦那様の所にあるんだもの、お風呂に着替えを持って行くの忘れたのよ、どうせ脱がされるのだからこのままで良いかしら、それとも着た方が良いかしら」


一応着てもらって2人して、夫婦の挨拶をして一つになった。













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