第36話 これが「若さ」か

 最近、隣の家の息子さんがRebel250を買ったらしい。


 「らしい」というのは、ぱっと見だけではRebelの250か500か1100かが分からないという意味だ。それまではダイハツのタフトに乗っていたはずなのだが、ある日からヘリコプターの爆音のような音が聞こえてきて、ふと隣の家をみるとRebelが駐まっていたという次第である。


 カラーは白でビキニカウルがついて、サドルバッグもついている。そして、アライだかショウエイだかの、真新しい黒のフルフェイスヘルメット。正直なところ、羨ましくないと言えば嘘になる。


 それにしても、随分と思い切ったことをしたとも思った。軽自動車からバイクへの乗り換え。駐車スペースは楽になるだろうけれども、雨風などのことを考えると不便な乗り物を選んだのではないかとも思ってしまう。これが「若さ」か。


 ちなみに、我が家のリトルカブは10月からの通勤使用に向けて準備中である。最寄りの駅前の駐輪場では、基本的にミニバイク(50cc)までしか駐車が出来ない。


 正確には市営の駐輪場があって、そちらでは50cc超のバイクも駐車出来るようなのだが、いかんせん市営なので月極の定期券の購入が平日しか出来ず、またそこまでして50cc超のバイクに乗るお金も必要性も無いため、僕の選択肢には入らなかった。


 という訳で、隣の家のRebelを横目にしながら、今日もリトルカブのエンジンを回すために軽く近所をひとっ走りしてきた。現在の僕のニーズには、リトルカブぐらいがちょうど良い。



<2024.9.22 追記>

 この記事を書いた翌日、隣の家のガレージを見たらバイクが消えて軽自動車が戻っていた。あのバイクは一体何だったんだろうか――?

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