南九州出身者にとって特攻隊の歴史は日常に溶け込んでいる。
どの街にも特攻隊の訓練場は関連施設の跡があり、学校でも夏になると学ぶ。
私は10代の頃、解離性障害を発症して閉鎖病棟に入院していた。
過酷な毎日の中で外出時に母が知覧特攻平和会館に連れて行ってくれた。
ちょうど17歳のとき、あの有名な子犬を抱く少年兵の写真を見た。
それを見て死んだらいけない、と背中を押された気がした。
令和の時代も希死念慮に苛まれる若者は多いだろう。
あの頃の私がそうだったように特攻隊の歴史を知ると明日を生きよう、と思える若者もまだまだいるに違いない。
知覧特攻平和会館は人生の中で一度は行ったほうがいい。