第100話

江戸城の町割りを考えて、その絵を書いた後、僕は事業計画を考え始めた。やっぱり街づくりには計画を考える必要があるし、人口が増えやすい様にするべきだ。そして、消防士も育成する必要がある。すごく新たなまちづくりは大変だ。まあ、言い始めたものだ。言い出しっぺにはなりたくないし、すでに大金を投じている。頑張らないと。僕は徳川家康、秀忠、家光などの名君たちを超えたいのだ。かれらがしたがえていた大名の多くは滅ぼしたりしてしまったが、関係ない。まだこの時代は戦国時代中盤だ。桶狭間の戦いが起きる前なのだ。1556年とはそれだけ前だ。史実で、関ヶ原の戦いが終わったのは、1600年。44年後だ。有名な武将はまだ子供だったりするが、いずれは家臣として従える。僕は国を滅ぼしたという悪い意味で有名だったんだけれど、この世界でそうなる事は避けられるだろう。


しかし秀吉は一体どうなっているのか気になる。あいつは人たらしだ。あの様なやつに、天下を取られたくはない。もし取ったとしても絶対に戦い続ける。自分だけになってもだ。まあ戦う力は余裕であるが。それに何かあったらシベリアとかもあるし。秀吉の台頭は避けられるだろうが、僕が死んだ後とかは心配だ。もし子供がいても、若年だと弱気なるし。まあそもそも若くして死ぬとは限らないけれど。僕は考え事をしながらも江戸近くの寺で休んでいた。前回も宿所にしたところだ。


「若殿、申し上げます。常陸にて戦いが。佐竹に対して、常陸国衆が立ち上がったようで、全員で戦っているようです。佐竹は窮地に追い込まれています。我々に救援要請が。」

「余が判断していいことか?」

「いえ、それは太守様の判断ですが、それだと間に合わないかと。若殿の責任で救援するのが唯一間に合う方法かと。駿府にも早馬を出しましたが、分かりませぬ。後少なくとも1日は情報にかかります。武蔵国軍、上野国軍、相模国軍を動かせば間に合うのでは?それゆえに若殿への判断を。」

「佐竹殿は優秀なお方だ。助けておいて、悪い事はないだろう。これは正当な出兵だ。行くぞ、常陸へ。地図を間違えている。下野、下総国軍を先遣隊としていかせよ。余自ら、武蔵、相模、上野、上総の四国の国軍1万を率いる。国軍は確か全て3千はいたな。」

「はっ、場所によっては5千まで。」

「うむ、後は余の親衛隊1千も連れて行く。一様武装はさせている。甲冑をつけてやってきた。なにかあった時のためにな。鉄砲部隊がいないのがあれだが、各国軍には配備されていないのだよな?余はあまり関与していない故。軍の人数を確認したのみだ、後は丸投げしてしまった。当時はもっと立て込んでいてな。」

「いえ、各国軍100丁の銃は配備されています。」

「そうだったのか!わかった、そこも動員せよ。まずは2カ国からそれぞれ3千いかせよ。しかし鉄砲隊は行かせるな。そして、父上に、僕が援軍に行くことと、早急に銃刃軍、獅子刃軍の派遣を願え。」

「はっ」

その後、僕は風魔小次郎に調べる様に命じた。伊賀と甲賀は、今城で忙しいし、西に動いている。そのため、東は、関東を拠点とする風魔に任せることにした。


しかし本当に面倒臭いことになった。幕府から任じられた守護に背くとは。配下の国衆も裏切ったそうだし、何があったのだ。気になるな。幕府の役職に任命されていて、義兄上の義弟として、助けないわけにはいかない。僕はトラブルに巻き込まれやすいのか?なぜだ。まあまずは助けなければ。今までとは違い、精鋭ではないが、絶対に勝つ必要がある。佐竹家が追われたら、今まで安全になった国境線もどうなるかわからないし。今川家が滅ぼした武将も参加している様だしなあ。今川家に対しての恨みもあるだろう。まあある意味の共通の敵だなあ。









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