第101話

僕は、命令を自分の名で出した次の日、相模国軍、武蔵国軍を率いて、下総に向かっていた。上野国軍と上総国軍とは下総で集合予定だ。更に、銃を保持する部隊とも合流する予定だ。それで銃を持つ部隊は合計600になる。全てAG53なんだそうだ。まあ最新型の配備は難しいだろう。しかし、そんな部隊が作られいたなんて知らなかった。そう言ったら、どうやら、ここでは、佐竹と睨み合っていたのもあってまだ12カ国しか配備されていないらしい。後は、武田家も警戒してだそうだ。配備されているのは、動員令が出た6カ国プラス大和、若狭、伊勢、越中、伊賀、加賀だそうだ。関東に対する配備がすごいのは、僕が、江戸城を作ると言い始めたためだと聞いた。だから鉄砲隊の組織はごく最近なのだと。去年の9月から動き出されたプロジェクトなんだそうだ。僕は知らなくて驚いたが、まあ江戸城にいたり、越前平定の準備をしたりと忙しかったしな。今回、それによって大変助かったし、よしとしよう。


「若殿、佐竹のことについて、報告が。」

「うむ、なんだ?」

「水戸城にまで追い詰められたようです。傘下の国衆も、不利なのを見てか、裏切っています。また下総、下野勢、常陸に入り、それぞれ城を2個すでに落としたとのこと。」

「そうか。ご苦労。これからも情報収集頼む。早めるぞ。」

「おおー」

しかし佐竹はかなり追い詰められているようだな。困ったものだ。佐竹は共に義兄上を支えている仲間。滅ぼされては欲しくないのだが。しかし城を落としたのはいいが、守衛を置かないといけないのだ。逆に大変だぞ。少ない数だということをわかって欲しいな。まあまだ国衆たちは焦っているだけだろう。今回僕が率いている軍勢はまだ少ない。獅子刃軍3万が来るまで耐える必要がある。そしたら、常陸にいる今川軍は4万7千、負ける事はないはずだが、今はたったの3千だ。少なすぎる。今川家は大大名家なのもあって僕の感覚は少しおかしいと言われるかもしれないが、仕方がない。少なくとも国衆集めて1万はいるだろうと見積もっている。佐竹は千ぐらいだろう。裏切りが相次いでいると聞くし、しかしなぜこうなった。何が起きたのだ。異様だ。佐竹右京大夫殿に何かあったのか?確か嫡男は9歳。それならこの状況も理解できるが。本当に謎だ。しかし、街道整備をしておいてよかった。そのおかげで、進軍が楽だし早い。早く助けてあげた方がいいだろう。僕としては、いずれ東国4家で、同盟を結びたかったし。恩を売っておいて悪い事はない。一様今川とは親しいが、どちらの派閥でもなかったし。三好にはつかれたくない。もしかして、この件三好が糸を引いているのか。影響力が伊勢家の改易により下がっただろうし。どうしてだ。不思議でたまらない。










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