第92話

朝倉との戦いは初めて投入した、大砲による、朝倉家を混乱させたことによって今川は犠牲を出さずに取り敢えず終わった。朝倉家の将兵は突っ込むと討たれて、後ろでは、指揮系統がわからなくなっていた。急に本陣が壊されると、そのまま主要な武将の陣も大砲によって壊していって、前線の兵も異変に気づき始めていた。しかし撤退の命令が出ないので戦い続けているようだ。とはいえど指揮系統がなくてただ突っ込んでいるだけだと兵は死んでいくだけだ。そして本陣があったところには、僕が紛れ込ませた間者によって、首らしきものを見つけて、僕の元にあった。とはいえど顔のは傷がついていて、焼けこげていてとてもではないが誰かわからない状態だ。しかしかろうじて溶けていない兜の部分により、判定がついた。急いで逃げたのだろうな。しかし本陣は無様な状態だったそうだ。

「若殿、朝倉勢が撤退を行なっています。」

「そうか。誰が指揮をとっているのだ。」

「朝倉景明と申すものだと思います。朝倉勢の援軍が来たようで。」

「うむ、援軍か。それの大将とな。」

「わかった。追撃せよ。ただし騎馬隊のみだ。」

「はっ」

今川軍は朝倉軍を追撃して、一乗谷まで追いかけた。更に、そこには海軍が占拠していて、海軍と挟み撃ちにあって、朝倉景明を始めた一門衆などは全滅して、朝倉家は滅びた。無事に今川家は越前を平定したのだ。その後は、領地の安定を図ると同時に、領地を見聞して、福井の地に城を作ることを命じた。とはいえどすぐにではなく、江戸城の建設が終わってからだ。早く江戸城が完成して欲しいものだ。真田丸のような出丸や馬出しもあって、大阪城と同じように、すごい数の曲輪や堀などで、それさえ埋め立てられずに、戦えばなかなか落ちない城になっている。大阪城とは違うところは、地下にも設備があって、最悪そこに篭れるところと、畑ではないが、裏庭には、城内で食べるための物を生産しているエリアがある。米だけでなく、麦や、野菜、さらには最近手に入れたさつまいも、ジャガイモ、そして観賞用だとしてもらったトマトなどだ。コラがある限り、籠城戦はかなりしやすい。それに食べれる木や、果物を生産する木も植えた。こういうのを城内で食べれるようにすると、かなり凄いだろう。どれだけ出来たのかが気になるな。しかし内政が終わっても上洛する必要がある。既に12月だ。年内に帰ることは無理だろう。いくら今川家が精強だといえど、2週間平定にかかった。そして内政で1ヶ月以上だ。早く駿府に帰りたいし、久しぶりに江戸に視察に行きたい。勘九郎に案内してもらいながらどれだけ出来たのかを聞きたい。外様の家臣団には、作成に関与することを命じて、力を削いでいるし、忠誠を示させている。最近はもう爺を頼りにしていないが、たまに会うと爺は僕のやっていることに驚いている。僕の周りにいる人たちはみんな慣れているが本当は凄いことならしい。まあそれはいいとして、江戸城の完成が待ち遠しい。初めて僕が、本格的に関わった城だ。史上最高で豪華で、大きくて難攻不落な城にしたいものだ。後、上に純金製の鯱鉾を絶対に取り付ける。佐渡金山で取れる金の純度が最近すごく上がっているのだ。このままどんどん良くしよう。後、自分たちの通貨を発表するか。天下人は皆そういうのを作っている。今は貫だが今度のは円にしよう。そして紙幣と普通のを現代日本みたいに作成しよう。なんか楽しみがたくさんある。貨幣の鋳造は、経済の面で侵略できるから重要だ。信頼性も高めないとな。









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