第35話

父上等が駿府に帰ってきた。僕は父上に報告することがたくさんあるが色々機密なこともあるゆえ、今川家で秘密事項を話すためにある忍びとかが周りに来れない部屋に来た。本当の機密事項は囲炉裏に書くが、そこまでではないため、口頭で伝えることにした。

「父上、某は父上がおいでではない間に鉄砲と大砲、さらに飛行機というものの開発をしていました。」

「気になることがあるが、まずは鉄砲からきこう?海軍はいじらぬのか?」

「海軍は後で行う予定です。まずは陸上戦力を。」

「わかった。で鉄砲のことを教えてくれ。」

「はっ、今連射式の鉄砲の開発に取り組んでいます。その結果今軍に配備されている旧式とは異なる新型銃が完成いたしました。新型式は少し小型で軽量化していますが、今までと同じ威力の球を二発連続撃つことが可能です。本音としてはもう少し打てるようにしたいですが、今までの速度の2倍で撃てるのはかなり、大きいかと。すでに生産は始めており、100丁ほど生産が完了しています。この後も生産数を増やして、徐々に変えていく予定ですが、取り敢えずは併用していくつもりです。そもそも全体で2500ほどしかないので。鉄砲の所蔵数を増やすことも重要かと。しかし新型はローテーションが同じといえどで、一回に打てる数が多いので少ない数でもやりやすいと思います。」

「そうか、誠に良きことだ。次は?」

「次は大砲のことです。大砲の製造には成功しましたが入れるのにかなりの時間を要すのと命中精度がそこまで高くはありません。武器製造のために、新たな単位を作りまして、この大砲は155mm砲弾が入るようにしています。」

「そうか。mmとやらが新たなものか?」

「はっ」

そう僕は新たな単位を作っていた。その長さは現代日本と全く同じだ。メートル法がいつできたのかはわからないが、後世の人が見たら不思議に思うだろうなあ。まあもし日本が鎖国とかしたらのはなしだがな。

「ふむ、面白いアイデアだな。して威力はどれぐらいなのだ。」

「はっ、一般の銃が16.2mmなのに対し、155mmの物は8倍以上の威力を誇り、1里の4分の1ほど飛びます。こちらも新たに作った単位を使用すると1kmほどです。一般の銃は50mでは人を殺せるようですが今川家のものは100mで新型は150mとなっています。」

「そうか。よくやった!して飛行機?とやらを教えてくれ。」

「はっ、簡単にいうと空を飛ぶ乗り物です。今はまだ実戦に投入はできませんが、投入できた暁には凄い成果を出すでしょう。地上で行くよりも早いですし。こちらはかなり、性能を上げる必要がありますが、人が飛べるという意味ではかなり凄いでしょう。」

「おお!それは凄い。誰のアイデアだ。」

「某が命じてやらせました。」

「彦五郎、其方に留守を任せて良かったわ。」

「それで海軍について言いたいことが。」

「なんだ?」

「はっ、海軍の艦隊に大砲を乗せようと思います。それと鉄で覆うことも考えています。その結果焼失を免れるはずなので。」

「確かにな。基本てきに火矢で行っていたところにこれか。よく聞くであろう。許可を出す。」









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