8.そうして、黒**

お薬売りは今日で店じまい。

と目の前のぱぱが言ったのは、応報を解放したその日だった。

アジトのひとつに帰ると、ぱぱとまま、そして銀座が待っていた。


幕を下ろそう。


台詞臭く小首を傾げ、携帯電話を取り出し、


一触さん?キャスト全員揃いました。


と言った。


武装した警官たちが突入してきた。

あっというまに証拠を押収された。

ぱぱの指示で、新が持っていたキーも提出されられた。

データが全て回収された。

残ったのはいつかの神様の守様。


これで全部か?


守が刑事の目で睨んだ。


まだあるよ。


軽く悪ぶって、ぱぱが笑う。

刑事の眉がぴくりと上がった。


約束、条件のかくにーん。


誰かの息が部屋に籠もる。


お前、碇屋青梅、そこに居る大内銀座、舞橋一彦の、減刑。


あはーん。


そして碇屋新の、無罪、だったな。


ふふ、その為にとっておきの顧客リストあえてここで出してみる。


まるで悪を振りかざし。


子供裁くより、楽しそうでしょ?


笑ったそれは、新が始めて見る表情だった。

優しさと安堵に満ちた。

牙をわざと抜いた獣。

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