第2話

とりあえず俺はこの世界を見て回る事にした

そんであとはアレだな


「クトゥルフにヨグ様、あとニャルお前らこれからどうすんの?」

「私は帰る、妻が待っているのでな」

「僕も帰るよ、君に怒られそうだしね」


ヨグ様は帰る、ニャルも帰ると……

ならクトゥルフも帰る感じかな?


「ふむ、私も帰るが、クティーラは要るか?奴なら良い母体になるぞ?」

「えっ、いや、要らない……」


貰っても困る……ってか仮にも邪神だからそんな物を引き回せない……


「そうか……ならコレをやろう」

「……なにこれ」

「ルルイエ異本だ」


なるほど、パラパラ捲って見たけど精神汚染はもちろん大丈夫でこいつ魔術や加護の行使の補助になる


クトゥルフについての記述が神性を帯びており、その僅かな神性により魔術や加護の行使の補助具となっているようだ


「……まぁ助かるわ、ありがとうな」

「なに、私もお前には世話になったからな」


やっぱり外なる神に挟まれてるのは辛かったのか

もう自由だからねクトゥルフ、ゾス星系にお帰り…


「じゃあなお前ら!二度とこっちくんなよ!」

「私は嫌だ」「う〜ん、善処するよ!」「基本はな」


三者三様に拒否してくるじゃん

いやクトゥルフはどちらかと言えば肯定寄りだけど


……まぁいいか、ヨグ様は安全だしニャルは最悪無理矢理帰らせればいいしクトゥルフは大丈夫そうだし危険はほぼなし!ヨシ!


ーーー


邪神達と別れてこの世界を探索しようと俺は今まで居た邪神を崇める神殿から出る、出た


「貴様が邪神ハスターか!この俺、勇者ロンドが退治してくれる!」


違う、数少ない加護を貰ってない旧支配者をぶち抜くな、そのせいで掠りもしてないわ


「すいません、ハスターとは関係ないんで帰らせて貰えますかね?」

「嘘をつくな!それならその禍々しい魔力を放つ本はなんだ!」


あっそういやルルイエ異本貰ったんだった


「これは友人から貰った本です、魔術の補助として丁度いいんですよ」

「そうか……こいつは邪教崇拝者だ!殺せ!」


クソが最悪……よし、こうなればアレをやろう

オラッ!窮極の門!


フッ、これがヨグ様の加護の能力、窮極の門を自由自在に操れる、である


窮極の門を創造できるし、開けるし、通れる

つまり事は時間と空間を自由に移動できる訳だ


時間と空間を司るとはいえこれはチート過ぎるよな

って訳でとりあえずこのルルイエ異本は適当な場所に置いておいて、俺もそのまま別の場所に転移


あと時間も巻き戻しておく、邪教崇拝者だと勘違いされるのダルいしね……


はぁ、なんでこう面倒な勘違いされるかな


「そこの貴方、ここから出てきたということは、貴方が邪神ですか?」

「違うが?」


は?なんで?俺なんかした?

なんでまた俺巻き込まれてるの?


「いえ、答えは聞いていません、勇者リィラ、参ります」


はい窮極の門……いや、どうなってんだ?

確かに窮極の門を通って俺が見つからなかった時間軸にやってきた筈だ


いや、そもそも時間的に俺が出た時と同時の時間軸の筈だ、情報共有なぞ出来るわけがない


とりあえず窮極の門で別の場所行くか

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