ダメダメな僕の全てを管理したがる近所のOLさん

danmari

ダメダメな俺

午後23時。


俺、真田 海斗は今やっと仕事が終わり家に帰る。


帰ってもご飯を食べて寝るだけだ。


もう家を持っている意味はないと自分でも思っている。


「今日も仕事に殺されかけた」


溜息をつきながらそろそろこの職場をやめないとヤバいと感じてはいるのだがやめられない。


「もっと自分に自信があったらこんな職場抜け出せるのかな?」


職場への不満を言いながら帰っていると人の声が聞こえてきた。


「やめてください!触らないで!」


よく聞くと女性の悲鳴だったので俺は急いで女性の元へ向かった。


「あの!警察ですか?女性が男に襲われています早く来てください」


俺の言葉に反応して「チッ」と舌打ちをしてその場から逃げて行った。


「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」


「はい、助けていただきありがとうございます」


女性はおどおどしながら何か言いたげな顔をしている。


「お礼をさせてください!何かしてほしいことはありませんか?」


女性は少し食い気味に行って来るのだが正直やってほしいことなんてないというか知らない女性に何かをさせるのは男としてどうかと思う。


「大丈夫ですよお気になさらないでください」


それでも女性は引き下がらないなので連絡先を交換してまた後日にと提案すると承諾してくれた。

 そのまま女性は家に帰り、俺も明日が早いので急いで帰った。


「正直もう会うことないだろう」


女性がいなくなった後電灯の光しかない暗闇で呟いた。


後日にと提案はしたが連絡する気はない。


「早く飯食って寝るか」


俺はそう思い家に帰った。




今日も朝早く起き家のドアを開け会社に向かう。


そんな時アパートの1階に早朝から知っている顔の人が出ててきた。


「あれ?もしかして昨日助けてくださった方ですか?」


振り向くと昨日の女性が立っていた。


「あ!昨日の、昨日は災難でしたね」


女性は「昨日はありがとうございました」といい笑顔で微笑んだ。


「もうお仕事に行かれるんですか?」


「はい、仕事が多いもので」


もう少し話したいところなのだが時間がないので仕事に向かうことにした。


別れ際「いってらっしゃい」と言われてドキッとした。


いってらっしゃいなんてもうここ数年言われていない。

 それに昨日は暗くてあまり顔を見れていなかったがものすごく美人だった。


そんな女性に何かお礼をすると言われたそう考えると少しドキドキもする。


いつも道理会社につくと大量の書類がすでに自分のデスクに置いてあった。


「今日も残業確定だな」




午後23時


結局残業をし、今日の 業務が終了した。


「今日もやっと終わりだー」


今日も疲れて帰っているとアパートの前であの女性がいた。


「奇遇ですね今日もこんなに遅い帰りですか?」


「はい、自分の職場中々のブラックで」


話しているとお腹の音が鳴り俺は少し気まずくなった。


「ふふ、お腹空いているならよければ今日のあまりものならあるので食べませんか?」


女性はそういうが俺は断った。


「いえ、そんな悪いですので」


それでも女性は「いいからいいから」と強引に俺の腕を引っ張り彼女の部屋に連れられる。


 女性の部屋は奇麗で俺の部屋なんて見も当てられたもんじゃない。


辺りを見回しているといい匂いがキッチンからしてきた。


「少し待ってくださいね。今温めてますので」


数分待っていると肉じゃがとみそ汁がでてきて俺のお腹はまた元気よく鳴った。


「お待たせしました。お口に合うか分かりませんがっどうぞ」


俺はお腹も減っているのもあってガッツき気味で食べている姿を見て女性は静かに微笑んだ。


俺が食べ終わり女性は何かを思い出したような顔で俺の方へと顔を向けた。


「そういえば自己紹介がまだでした。私の名前は小瀬谷 美紀です」


「俺は真田 海斗です」


こうして俺たちの関係は始まり、彼女にこれからお世話をされるのですが、それはまた別のお話です。










  


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