第9回 副業シナリオライターのススメ

【注:このページに書かれている方法は成人済みの方に限ります】


 小説を書くにはインプットとアウトプットが必要なことはわかったと思います。

 とはいえ、小説を毎日書くのって大変です。

 特に趣味の小説なんて趣味ですからどうしてもダレてきます。

 カクヨムリワードもなかなか貯まらないのでアマゾンギフト券にすら交換できずに困った経験はありませんか。そう、私です。


 小説を毎日アウトプットするためには、毎日書かなければならない環境に身を置くのが一番効率的だと思います。

 そのうえ、自分の書いた文章で少しでもお金が手に入れば儲けものですね。


 そこで私がオススメするのが副業シナリオライターです。YouTubeの朗読動画などでシナリオを書いてお小遣いがもらえます。

 クラウドワークスなりランサーズなりのクラウドソーシングサイトで「シナリオ」と検索すればいくつかヒットします。

 報酬はピンキリですし、書かなければならない文字数も依頼人によって随分違います。

 【文字数】と【報酬】、それから【納期】はしっかりチェックしましょう。

「1本5000円も貰える!」と飛びついたけど、納期1週間で1本7000文字以上書かなきゃいけなくなってヒィヒィ言う場合もあります。私です。

 未経験可のお仕事もあるので、初めての方でも安心のサポートが受けられる案件もあります。

 まあ収入に関してはコンビニバイトでもしたほうがぶっちゃけ稼げるんですが、私は体力が低くデスクワークが向いているので、こういうお仕事でちまちまお小遣いを稼いでいました。

 ちなみに文章でお仕事したいと思うなら大学生くらいからこの副業を始めてもいいかも。実績はほとんど残らない(シナリオ担当した動画などにクレジットはつかないし実績として紹介もできない)ことが多いですが、実務経験にはなるので2~3年は下積み期間がほしいところ。


 お仕事の内容は機密保持に関わるので詳細は話せませんが、だいたいは「タイトルと簡単な設定を渡されてシナリオを書く」場合や「タイトルだけポンと渡されてあとは自分の妄想力と発想力で書く」場合が多いです。

 納品はグーグルドキュメントかスプレッドシートを使うのでパソコンはほぼ必須。

 あとはそれぞれの依頼人が用意しているマニュアルに必ず目を通して、決められた書式でシナリオを書いて提出→依頼人によるリテイク→修正を繰り返して納品されます。

 動画にする際に依頼人の方で更に修正を加える場合があるので、動画になった際には多少内容が変わっているかもしれません。


 このシナリオのお仕事で何が勉強できるかと言うと、「文章のアウトプット」はもちろん、「動画サイトにおける今の流行」や「仕事である以上、自分で仕事の内容を選ぶことは難しいという現実」などを知ることができます。

 クラウドソーシングサイトに並ぶ案件はいわば「今流行ってるから波に乗りたい」仕事の集合体です。2023年9月現在ではゆっくりムービーメーカーや「ずんだもん」を使った解説動画のシナリオなどが多く求められています。ちょっと前まではYouTubeの「スカッと系」や「修羅場系」がほとんどを占めていました。現時点でも朗読動画はありますが、「ほのぼの系」も少し増えてきたかな。


 私達書き手は依頼人を選べますが、一度依頼人を選ぶと仕事の内容はほとんど選べません。依頼人の意向通りにシナリオを書いて、依頼人が納得するまでリテイクを繰り返します。ので、自分の文章に妙なこだわりが強い人や、他人に自分の文章を指摘されるのが嫌いな人には向いてないかも。

 でもそれって、自分の小説がもし賞を取って書籍化するときに編集に「ここ直して」って言われても頑なに直さないんでしょうか……?

 仕事の依頼人や出版社の編集はいわば「最初の読者」です。読者が読みにくいと感じたところは直さなければいけません。そういう素直さを身につけるためにも、副業でシナリオを書くのは悪くないんじゃないかな~と私は思っています。


 ただ、もちろん欠点もあります。

 肝心の自分の小説を更新する時間がない……!

 また、お金がもらえるからと仕事を請けすぎてパンクしてしまうこともあるので、案件受注とスケジュール管理はほどほどに。

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