第6回 我流「読みやすい文章」

 さて、第5回では「読者ファースト」で分かりやすい文章を書くことを意識しているというお話をしました。


 それで、「読みやすい文章」ってなにさ?


 という話を今回するのですが、あくまで我流で書いているものなので、人によっては合わないかもしれません。


 そもそも、この創作論を書いているのは、自分の文章と向き合って「私の文章の良さってなんだろう?」ということを考えるのが目的でした。


 私はよく「文章が読みやすい」と褒めていただけますが、特にそれを意識することなく自然と書けるようになるまで手に馴染んでいるようなのです。


 なので、今回は自分の文章を分析して、「もしかしたらここが読みやすいとされる要素なのかな?」というものを紹介していこうかと思います。


 1、適切な改行


 改行無しで文字を詰め込むと、それだけで息が詰まるように感じる読者もいるようです。

 音楽でいうと、息継ぎがなくずっと歌っている感じ。

 私はそう感じたことはありませんが、ボカロ曲とか息継ぎなしでずっと歌ってるのを聞かされるとこっちが苦しくなる、みたいなリスナーもいらっしゃるそうで。

 私の改行するタイミングは正直フィーリングなんですが、意味が切れるところで一旦改行、が多いかなあ。

 ライトノベルも改行多めだと伺っているので、適切なところで改行すると読みやすそうです。


 2、適切な「」


 今回までこの創作論を読んでくださっている方の中には、「永久保さんの文章が最近また読みやすくなっている」なんて嬉しいコメントを下さる方もいらっしゃって、ありがたい限りなのですが。

 それでこの創作論の最初から読み返すと、適切なところで「」を使っていますね。

 セリフだけでなく、例えば「絵が描けない自分」みたいな強調したい単語にも「」を使っています。

 カクヨムにおいては「」といい、強調したい言葉に点を打つことが出来るのですが、私は最近あんまり使っていないかなあ。

 自分の使っているテキスト打ち込みソフトにも傍点機能はありますが、まあ個人的な好みの問題ですかね。

 それに、複数の投稿サイトに小説を転載するとなると、微妙に傍点を打つためのコマンドが違っていたりします。

 それがめんどくさいので「」で強調するようになりました。

 ただ、「待」ってたぜ! この「時」をよぉ! みたいな使い方はネタでもない限りやりすぎです。

 入れすぎるとくどいので、本当に「適切なタイミング」というものが分かりづらく、これもフィーリングでやってますね……。


 3、文末をなるべく被せない


 これは小説においての問題ですね。

「~です。~です」「~ました。~ました」など、文末に同じ語尾が重なるだけで、不思議なことに小学生の作文に見えてしまいます。

「~です。~ます」「~ました。~でした」はギリセーフくらい。ただ、これも重なりすぎると幼稚な文に見えるので「~でしょう」とか「~ません」とか体言止めとか、なるべくバリエーションが豊富なほうが読み応えはあります。


 4、言葉選びと的確な例え


 これはコメントで教えていただいたやつです。ありがたいですね。

 この言葉選びや例えが的確というのは語彙の多さに関係するかもしれません。

 私は学生時代、寮生活が上手くいかなくて同じ部屋の住人たちとの会話を避けるためにひたすら国語辞典を読んでいました。

 いきなり悲しい陰気なエピソードですが、この経験があってわからない言葉をすぐに調べる癖がついたかもしれません。

 辞書によっても説明文が違うので、私は「愛」という曖昧な言葉を辞書で調べるのが好きです。


 うーん、今のところ、私から見て読みやすいポイントはここらへんかなあ……。

 また新しく発見したら改めて書こうかなと思います。

 もし私の小説を読んで「ここが読みやすいかも!」というところがあったら、コメントでこっそり教えて下さいね。

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