第98話全員でピクニック、コーラスグループ結成
ピクニックは、特に直人を取り巻く(側近)の女子たちの交流を深めることになった。
(ジェラシーからくるトラブルは、他のアフロディーテに移される、そんな心配もあったかもしれないが)
結局全員で「和洋中」のお弁当を、和気あいあいで作り、直人はお茶を数種類準備。
全員(メイドを含めて)で、40階の温室にピクニックにでかけたのである。
茜は、初めてだったようで、入った瞬間目を輝かせた。
「すごい!胸がスッとする!」
「緑がずっと広がっている」
カトリーヌは、漂ってくる花の香りに感激。
「ジャスミン?でも、バニラの香りもするよ」
可愛らしい小鳥も多く飛び回っている。
サラは、笑顔で小鳥の飛ぶ姿を追った。
「いろんな色の鳥が、いろんな花の周りを」
「・・・あ・・・蝶々も」
ほのかに風も吹き、草原は、はるか遠くまで広がっている。
田村涼子が、リーダーシップを取った。
「みんな、あそこで!」
(さすが、元スケバンなので、迫力がある)
草原の中央に、大きな丸テーブル。
その丸テーブルで、全員でお昼になった。
(かなり、もりもりと、特に女子たちが爆食した)
お昼を食べ終わると、マリーが直人にせがんだ。
「ねえ、直人ってギター上手って聞いたよ、弾いて」
直人は、杉本瞳からギターを受け取り、弾き始めた。
最初は、「スタンド・バイ・ミー」
誰も知っている曲なので、自然にコーラスとなった。
一曲終わり、直人は笑った。
「いいね、みんな、声がきれい」
「これなら、コーラスグループ作る?」
誰からも賛成だった。
そのまま、「練習」ということで、直人のギターに合わせて全員は歌い続けた。
(直人は懐メロ中心に歌いやすい曲を選んだ)
「カントリーロード」「オールマイラビング」
日本の曲もあった。
「真夏の夜の夢」「君は天然色」
・・・・
直人と女性たちのコーラスを聴きながら、沢田副支配人は思った。
「直人君は、まだまだ、引き出しがある」
「人の気を引く、いいなあ、あの子」
(本当は、コーラスに加わりたい、しかし、年増であることが、その足を止めている)
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