第91話聖女神アフロディーテの特別神殿⑤

直人から、あるいは聖女神アフロディーテから、歩み寄る、そんな具体的な動きがあったわけではない。


「え?」


直人が、驚いて声をあげたのは、直人が横になっていること。

しかも、巨大な手のひらの上に。

聖女神アフロディーテに抱かれているということは、わかった。

見上げれば、巨大な乳房が見えているのだから。


(いつのまに、聖女神アフロディーテが巨大化したのか、それはわからない)


聖女神アフロディーテのおなかの、かすかな動きも、感じる。


巨大な手のひらが、持ちあがった。

そして、巨大化した聖女神アフロディーテの美しい乳房が、直人の目の前に近づいて来た。


「まさか・・・18歳なのに?」

直人は戸惑った。

しかし、聖女神アフロディーテの乳首は、どんどん、近くなり、直人の顏全面をおおってしまった。


「吸うのかな?まさか」

(聖女神アフロディーテの母乳?どんな味?)

(興味もあるけれど、18の年齢で、実に恥ずかしい)


しかし、直人の戸惑いは、聖女神アフロディーテには通じなかった。

直人の閉じていた唇は、開いてしまった。

(無意識、実に自然に)

温かい乳が、直人の身体にあっという間に入って来た。


「甘い、サラサラと、さわやかな、いい香り」

「コクもある、身体にしみる」

「こんなに美味しい飲み物は、飲んだことがない」

「女神様のお乳?恐れ多い」


「もう飲めない。満腹」と感じた時点で、聖女神アフロディーテの乳は止まった。


「眠っていいのよ」


聖女神アフロディーテの、さわやかで甘い声が聞こえた。

(満腹で眠くなった直人は胸に抱かれたまま、眠ってしまった)

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