第84話ヴァロワ家のカトリーヌ③

私、ヴァロワ家のカトリーヌは、講義に全く集中出来なかった。

原因は、太ももに置かれた直人の手。

直人としては、単なる冗談だったようだが、そうはいかない。

離そうとしたので、「そのままに」と、お願いしたのだ。

(とにかく、いい感じの刺激だったから、離してもらいたくなかった)

(絶対にベッドで仕返しをしようと、マウントを取ろうと心に決めた)


ところが、講義終了後、直人はスッと私の太ももから手を離した。

しかも、笑った。(実にさわやかに)

「美味しかった、ごちそう様でした」


その後は・・・私も限界だったから、そのまま直人を私の部屋に連れ込んだ。

(直人は拉致監禁ですか?と下手な冗談を言ったけれど、無視した)


お風呂を先にと考えていたけれど、私の「身体」にそんな余裕はなかった。

そのまま、直人をベッドに押し倒した。


身体の限界まで、直人をむさぼった。

無理やり、が快感だった。

私は、何度も昇天した。

最後は、蕩けるように、直人に身体を重ねた。


息がおさまって・・・落ち着いて・・・驚いた。

直人の白い胸と肩から血が滲んでいる。

原因はわかった。

私の指が、直人の胸や肩にくい込んだからだ。

(そうしないと、快感で身体を支えられなかった)

(でも、直人が少し可哀想になった)


「ごめん、直人、痛かった?」


直人は苦笑い。

「痛かった・・・と言うより、今の方が痛い」

「ヒリヒリする」

「絆創膏か、軟膏塗らないと」


私は、意地悪をしたくなった。

「直人、なめていい?」


直人は、また笑った。

「しみるよ、でもカトリーヌならいいよ」


で・・・なめた。

(直人を食べる猫のような感じ)

(素直になめられていたし・・・痛いはずなのに、やせ我慢だ)


露天風呂に入った。

直人は、また元気になっていたので,お風呂の中で、もてあそんだ。

(直人は、私のするままに、無抵抗だ)

(今日は私専用の直人なので、楽しもうと思う)


身体を、また密着させた。

「平和だね」

直人は、また笑った。

「うん」


「食事はフィレンツェ風にしたよ」


直人の目が輝いた。

「ほお・・・楽しみ」


「その後、また欲しい、泊って行って」


直人は、苦笑い。

「泊まるも何も、同じ階だよ」

「歩いて50mもない」

直人は、真面目な顔になった。

「でも、カトリーヌと話したいこともあるから」


「難しい話?」


直人は、私の胸を揉んだ。(ビクッと快感だ・・・でもがまん)

「詳しくは後で」(???)

「カトリーヌの胸・・・きれいで、今は見ていたい」


「そんなに大きくないよ、エリザベスとか、すごいでしょ?」


直人は、じっと胸を見ている。

(私は、顔が真っ赤になってしまった)(今さらだけど)

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