第2話ジャンボジャングルジム

セキレイが鳴いた。


チチチチ!西風が走る! 


郁美は、郁美が・・・。


 JKとは思えない身体の甘えん坊な性格の郁美が、「僕らはみんな生きてる?。」

突然、歩きながら歌い出した背中の郁美の表情は、この上ないあどけなく可愛らしいものだった。


 だから、俺は郁美に釣られて合唱していた。


バックパッカーのような背中の大きなリュックサックは、日用品のみ俺の大切なものが入っていて、少々嵩張りズシリと重たかったが、腰を曲げて歩いて登っていた。


「ジャンボジャングルジムにロングロング滑り台?見たければ頂上の方へ登る事だなー。」

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