楽しく賑わう吸血少女

第249話 荒れ地エリア

 第五回イベントの翌日。私は、いつも通りにワンオンへとログインした。夏休みも後一週間と少ししかない。ゲームに大きく時間を割ける日々も、それだけという事だ。効率良くとは考えないで、目一杯楽しまなきゃ。

 なので、今日は新しいエリアへと向かう。向かったエリアは、砂漠エリアの先にある荒れ地エリアだ。荒れ地エリアを選んだ理由は、一番戦いやすそうだったからだ。城下町エリアも候補だったけど、あの規模の街は荒れ地よりも戦いにくそうだった。猛吹雪エリアと大洋エリアは、言わなくても分かるくらいに戦いにくい。まぁ、大洋エリアの方は、空を飛べばボスと戦えるけど、それだと私の持ち味が活かせないからね。

 そういえば、昨日のイベントのおかげで、私のスキルも少し成長した。


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ハク:【武芸千般Lv70】【双刀Lv78】【双剣Lv100】【二刀流Lv23】【武闘術Lv89】【始祖の吸血鬼Lv75】【影武装Lv38】【火炎武装Lv28】【大地武装Lv10】【水氷武装Lv16】【暴風武装Lv18】【雷電武装Lv48】【索敵Lv78】【竜王息吹Lv17】【蒼天Lv18】


控え:【鋏Lv4】【三叉槍Lv12】【氷爪Lv25】【竜爪Lv11】【棘拳Lv11】【武闘気Lv56】【爆熱闘気Lv4】【敏捷闘気Lv1】【吸血牙Lv61】【銃Lv1】【散弾銃Lv3】

【眷属創造Lv1】

【魔道Lv9】【水魔法才能Lv36】【大地魔法才能Lv1】【雷魔法才能Lv1】【支援魔法才能Lv45】

【支配(血)Lv56】【無限血液Lv60】

【操糸Lv17】

【HPMP超強化Lv38】【物理超強化Lv23】【魔法防御強化Lv63】【器用さ強化Lv100】【運強化Lv100】【神体Lv50】【身体能力強化Lv98】【五感強化Lv38】【千里眼Lv30】【順風耳Lv30】【犬嗅覚Lv71】【神の舌Lv28】【至高の手Lv30】【咬合力強化Lv38】【弾性強化Lv21】

【毒耐性Lv62】【麻痺耐性Lv43】【呪い耐性Lv1】【沈黙耐性Lv25】【暗闇耐性Lv1】【怒り耐性Lv8】【眠り耐性Lv1】【混乱耐性Lv51】【気絶耐性Lv7】

【狼牙Lv32】【夜霧の執行者Lv19】【堅牢Lv35】【茨鎧Lv4】【腐食鎧Lv6】【予測Lv63】【潜伏Lv32】【雨隠れLv7】【暗視Lv32】【明所視Lv1】【暗所視Lv1】【回転Lv21】【飛翔Lv80】【暴飲暴食Lv60】【貯蔵Lv50】【恐慌Lv12】【腐食Lv42】【第六感Lv100】【熱感知Lv3】【霊峰霊視Lv65】

【氷炎息吹Lv6】【氷雷息吹Lv7】【蒼炎息吹Lv1】【炎牙Lv1】【水鉄砲Lv30】【吸水タンクLv1】【泡Lv3】【氷分身Lv4】【魔氷結Lv3】【放電Lv15】【電光石火Lv72】【疾風迅雷Lv74】【雷脚Lv32】【猛毒牙Lv11】【毒針Lv2】【毒生成Lv43】【毒糸Lv8】【毒血Lv21】【血狂いLv8】【狂化Lv1】【特攻Lv26】【強靭糸Lv8】【捕縛糸Lv12】【絹糸Lv3】【威圧Lv1】【ドラミングLv1】【超圧縮Lv1】【射出Lv36】【超音波Lv41】【白翼Lv1】【浮遊Lv1】【走壁Lv42】【天眼通Lv45】【珊瑚砲Lv1】【黒蝕Lv8】【粘体Lv6】【模倣Lv1】

【竜王血Lv100】【竜鎧Lv1】【竜翼Lv18】【精霊体Lv14】【魔王Lv14】【大悪魔Lv38】【大悪魔翼Lv48】【聖王Lv38】【大天使Lv36】【大天使翼Lv42】【魔聖融合Lv19】

【機織りLv1】【糸紡ぎLv3】

【竜騎Lv28】【農家Lv43】【畜産Lv62】【酪農Lv10】【羊飼いLv10】【養鶏Lv10】【養豚Lv10】【養蜂Lv1】【木こりLv12】【調教師Lv68】【精霊使いLv59】【統率者Lv29】【言語学Lv87】【古代言語学Lv42】【現代言語学Lv51】

SP:1138


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【明所視】:明順応が早くなり、明るい場所がよく見えるようになる。控えでも効果を発揮する。


【暗所視】:暗順応が早くなり、暗い場所がよく見えるようになる。控えでも効果を発揮する。


【浮遊】:MPを消費する事で、空中に浮くことが出来るようになる。【空歩】までの効果も含む。控えでも効果を発揮する。(【空歩】【三次元機動】統合)


【二刀流】:刀を二本持ちの扱いに補正が入る。レベルが上がると、技を習得する。(【刀】進化)


【吸水タンク】:【吸水】よりも多くの水を吸収する事が出来る。吸収した水は、水属性の技などに利用する事が可能となる。吸収した水は、エリアを跨ぐと消える。控えでも効果を発揮する。(【吸水】進化)


【超圧縮】:物質をかなり圧縮する事が出来るようになる。控えでも効果を発揮する。


【氷炎息吹】:燃えた箇所が凍る炎を吐けるようになる。


【氷雷息吹】:着弾した箇所が凍る雷を吐けるようになる。


【黒蝕】:触れたものを蝕み崩壊させる。


【粘体】:身体が粘体を出す事が出来るようになる。


【爆熱闘気】:闘気を集中させて、拳と脚の一撃の威力を上げる。さらに、触れた箇所から敵に向かって爆発する。


【敏捷闘気】:闘気を集中させて、走る速度を上昇させる。


【白翼】:魔力によって出来た白い鳥の羽を生やす事が出来る。羽の展開時のみMPを消費して飛ぶ事が出来る。控えでも効果を発揮する。(【鳥翼】進化)


【模倣】:対象のスキルを一時的にコピーする事が出来る。ただし、コピーするスキルを選択する事は出来ず、技の使用は出来ない。


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 そこまで大きく変わったわけじゃないけど、色々と気になるスキルはあった。【黒蝕】と【爆熱闘気】【敏捷闘気】【模倣】【超圧縮】だ。ただ、ほとんどのスキルが装備しないと使えないから、普段使いは出来ないと思うけど。

 せめて、武装系スキルが統合するとかあれば、色々とやりやすくなるのだけど、そこはレベルが上がるまで待つしかない。


「さてと、取り敢えず一人で探索するかな。昨日は、皆も頑張ってくれた事だし」


 実際は、皆疲れを溜めているわけではないから、喚び出しても問題ないけど、私の気分の問題だ。


「眷属作るか」


 蝙蝠を五匹出して、大蝙蝠も二匹出す。そして、オルトロスの牙を消費する事で犬の眷属も作り出す。出て来た犬は、柴犬みたいなのだった。


「……可愛い犬が出来た。戦える?」


 訊いてみたら、首を横に振った。こっちの言う事を理解出来るくらいの知能はあるらしい。


「戦えない犬……何をして貰えば良いんだろう……まぁ、いいや。全力で駆け回れ!」


 犬は元気よく吠えてから、駆け出していった。


「危険生物がいる場所で、犬の放し飼い……大丈夫かな」


 空を飛ぶ眷属を作るべきだったかな。ここら辺は、今日の結果から考えてみる事にする。ここから探索を始める。マッピング範囲は、眷属達が移動している場所まで広がっている。犬の方もしっかりこれに含まれている。

 荒れ地エリアは、草が少ししか生えていない土剥き出しの場所だった。地形的には、グランドキャニオンのような感じの場所だった。羽があるから、上への移動は困らない。寧ろ、空を飛んで探索する方が良さそうな感じもする。

 でも、まずは歩いて探索していく。少し歩いていると、【索敵】にモンスターが反応する。形的に蜥蜴のような感じだ。現れたモンスターは、モウドクトカゲ。名前から考えて、毒持ちのモンスターだ。三メートルくらいあるかな。

 モウドクトカゲは、身体の表面が液体で濡れていた。恐らく、毒だ。何となく斬るのを躊躇ってしまう。でも、頭の片隅には血を吸いたいなという考えがあるから、大分狂ってきている事を自覚してしまう。

 一瞬迷ってしまった私に向かって、モウドクトカゲが突っ込んで来る。私は、【大地武装】で地面から石で出来た剣を作り出す。この際、持ち手が地面の方向にある形で出すことで、剣の草原が出来上がる。

 これをモウドクトカゲの下から作る事で、モウドクトカゲを滅多刺しにした。それでも、HPは一割も減っていなかった。さすがに、これだけでは倒しきれないらしい。なので、地面に作り出した剣を【大地武装】で操作する。自分の周りに大量の剣が浮いた状態になり、それを正面からモウドクトカゲに向かって飛ばしていった。この際一部の剣を【射出】を用いて飛ばす事で、剣の勢いに強弱を付ける。

 普通に飛ばした剣は、そこまでのダメージにならないけど、【射出】で飛ばしたものは良い感じでダメージになっていた。


「ここら辺の組み合わせは、使えそう。でも、耐久がいまいちか。【超圧縮】で密度を上げれば、どうにかなるかな」


 【大地武装】を【超圧縮】で圧縮していき、一回り以上小さくなった岩の剣を再び飛ばしていく。こっちの方が、モウドクトカゲのHPを削れている。やっぱり、こういう飛ばすものは、【超圧縮】で圧縮する事で攻撃力を上げられる。

 【大地武装】の剣射出に加えて、【支配(血)】で血液の剣を作って、それも射出していく。岩と血の剣にて、モウドクトカゲに攻撃を続けていく。【射出】の効果範囲が、手で持ったものに限定される以上、攻撃力が高い一撃は少ない。だから、削れる速度は遅い。


「攻撃ってよりは、牽制になるかな。後は……」


 モウドクトカゲに命中して散らばった血液と岩を集めて捕縛する。地面に上手く縫い付ける事が出来たので、首の上に着地して血を飲む。着地して身体に触れた瞬間から猛毒状態になる。やっぱり、表面の液体は毒液だったみたい。

 そのまま吸血で倒す。


『【始祖の吸血鬼】により、モウドクトカゲから【猛毒生成】を獲得。【毒生成Lv50】【毒針Lv50】【毒爪Lv50】【毒糸Lv50】の統合のため、以上のスキルが収得不可能になります』


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【猛毒生成】:猛毒を生成して、様々な形で扱う事が出来る。


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 色々と統合されるスキルが手に入った。ただ、控えでは使えないので、また使い道に困るスキルだ。まぁ、持っているだけで有り難いものではあるけど。


「もう少し戦い方の模索をして行こうかな」


 もっと色々な戦い方を模索していくために、吸血以外の普段の戦い方を封じて戦っていく事にする。色々なスキルのレベル上げにもなるし、新しいエリアで、そんな舐めた事をしても倒せるくらいには、私も強くなった。色々と出来るようになったしね。

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