第19話
「そういえば、和弥いつもゲームばっかやってるわよね。面白いの?」
「あん?俺イロモノが結構好きなんだけど、かなり人を選ぶと思うよ」
そういって、画面をつけた状態で真琴に見せた。
「例えば、これさタイトルがガッデムっていうアクションゲームなんだけどさ。ボス倒して着るもんパクッて最終的に完全武装してラスボスに挑む感じなんだけどゲーム部分だけやたら骨太で賛否が分かれてる奴とか」
そこには、最初はミノムシみたいに葉っぱでできた服を着た主人公が映っていて親指を立てて歯を光らせていた。
「う…、確かにこれは人を選ぶわね」
「後さ、勇者の挑戦とか?」
そこには、勇者と三人の仲間で強大なラスボスに挑む昔ながらのパッケージがあって真琴も懐かしいわね~みたいな顔でのぞき込む。
「ラスボス倒した直後に勇者がうっかり口を滑らせて、仲間女子全員に浮気を問い詰められるというラストバトルが待ってる熱い展開の」
「何よそれ、違う意味で勇者じゃないの」
「と言った具合のゲームをよくやってんだけど?」
真琴が頭痛をこらえる様に、左手を頭に当てる。
「後はこれだな、酔夢吐道ゲロドーサ限界を知らぬもの」
「まともなゲームはないの?!」
「無いなー、そういうのあんまり好きじゃなくて」
「まさかとは思うけど、スマホのゲームも?」
「今ハマってるのはこれかなビルドファイターズ、自分がコーチになって鍛えた漢アスリートと頂点を目指すって感じの。放置ゲーだから、腕立て400、スクワット400、100メートルダッシュを60本みたいなメニューをセットで組んだりして何セットみたいにトレーニングさせて育てた漢と格闘技見に行ったりする感じ?」
「何処に、需要があるのよそれ…」
「俺は、人には薦められないゲームやってるけど、真琴もゲームすんの?」
「しないわよ!、少なくともやるならもうちょっとまともなもんやるわよ」
「ゲームじゃなくて、結構古い漫画だけど主人公がずっと綺麗な女の子や可愛い子に振られ続ける漫画とかもおススメだけど。もちろん、ハッピーエンドは無しでエンディングまで全部裏切られてよくこれで人を信じようとか許そうって気になれるなって位のやつ」
「もうちょっと、まともな漫画薦めなさいよ!」
そういって、真琴が苦笑した。
「面白いんだけどな~、案外掘り出し物があって」
「掘り出し物…、そういえば掘り出し物で思い出したけど」
そういって、ごそごそとサツマイモを取り出した。
「はい、これいつもの差し入れ」
「おっ、デカくて甘そうじゃん」
「食べ物の趣味は、まともで良かった……」
「個人的には、バナナに片栗粉とかまぶして食べるのが好きなんだけど」
「全然、まともじゃなかった」
「何言ってんだよ、味はともかく片栗粉とバナナって相乗効果で食物繊維で腸内環境を良くした所に善玉菌の餌になるから健康にはいいんだぞ」
「へぇ~」
「後、無添加のシナモンパウダーをかけたバナナを一日二本食べると血管から若返って脂肪が勝手におちてつきにくくなるとか……」
その瞬間、真琴が両手で和弥の顔を捕えて。「それ、詳しく!」
両手の中で、和弥は苦笑した。
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