4話目 抗えぬ衝動

*人によっては不快に思われるかもしれない回です。ご注意ください。また展開上、今回のような描写は何度も出てくると思いますが作者自身の性癖ではありません。


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 思ったよりも悲観的にならずに済んだ俺は、軽い足取りで狩人小屋に帰ってきた。


 出迎えてくれたのははぐれ狼のユユだ。


 ユユは子供のころに親狼とはぐれ、森で熊に襲われそうになっていたところを助けた。自然の営みに手を加えるのはどうかとも思ったが、長年の狩り生活。一人でいることが多いことに多少なりともさみしさを感じていたのかもしれない。

 それに熊の素材は高値で売れる。幼狼に気を取られているうちに狩れればラッキーという打算もあった。


 そんなこんなで助けたユユは、俺を親か群れのボスかのように思ったのだろう。今でもこうやって俺の近くにいてくれる。


 姿がまるっきり変わってしまった俺を、ユユは初め警戒していた。しかし名前を呼び匂いをかがせると本人だと確信したらしく、尻尾ブンブンで出迎えてくれた。


 帰りがけに以前仕掛けておいた小動物用の罠から夕食となる森鼠をもってきた。ユユにも心配をかけたので、お詫びに肉料理でも作ろう。一人と一匹は穏やかな夕食時を過ごした。もう一頭と一匹と数えた方がいいかもしれないが。


 その夜のことである。


 疲れ果て寝ていた俺は、今まで感じたことのない動悸と衝動的な何かに目を覚ました。体が震え、理性が溶け、脳が沸騰するようだ。

 そんな俺の異変に気付いたユユは、心配そうに寄ってきた。最初は顔をなめていたユユは、次第にこちらにお尻を向ける。


 だめだ!それは神と人の倫理に反する!と少ない信仰心から自制を効かせようと抗ってはみたものの、どんどんと強くなっていく衝動はそんな理性を塗りつぶしていく。


 ユユが尻尾をたて、こちらをちらっと見た。その光景を見た直後から、俺の記憶は飛んでいた。


 朝になりユユに顔をなめられ目を覚ますと、裸でユユを抱きしめている自分がいた。



 完全に事後である。



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合意です。

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