第六話 出かけてみよう

家の中には服などの生活必需品は全て揃っていた。この世界の通貨らしきものも数枚。後は小さなナイフがあったので、それらを持って街に向かった。

家から町は数分のところにあって、雰囲気はゲームに出てくる感じそのもの。

人は地球人と何も変わらない風貌で、服装はゲームの最初の街って感じだ。

俺はわくわくして、本来の目的を忘れそうになった。


「こんなの、興奮しないやつなんていないだろ・・・。」


いろんな店が並んでいて、この世界の文字で書かれていたが不思議と全部読めた。

リンゴらしいフルーツが1個100ベルトと書いてある。100円くらいの認識でいいのだろうか?俺が持っているコインは銀色が3枚と銅色が5枚。試しに買ってみよう。


信「すみません、これ1つください。」


俺はこの世界の言葉も自然に話していた。これも女神の力なのか。


店主「あいよ!兄ちゃん見かけない顔だけど、どっから来たんだ?」


信「あ、俺は昨日この街に引っ越してきたんです、隣の隣の街から来ました、信っていいます!」


適当に嘘を言っておいた、きっと信じられないだろうし。


店主「そうかそうか、分からんことがあったら俺に聞きな!あ、これ1個100ベルトだが引っ越し祝いだ、持っていきな!」


信「ありがとうございます!あの、僕の街とこの街の通貨が違って、これいくらありますか?」


俺は持っているコインを見せた。


店主「その銀のやつが1枚1000ベルトで、銅のが1枚100ベルトだよ。」


ていうことは日本で考えると3,500円くらいか?女神様、もう少し多めに持たせてくれよ。


信「ありがとうございます、また買いに来ますね。」


俺は店を後にした。

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