第30話藍の遺影

ただ藍のお手手は引き出しの中に仕舞われていて字が書けなかったから入籍は、していなかったのが、後々幸いしてくる事を知らずに居たから・・・。

「あなた、法的にも私を妻にして下さらない? あなた様をお慕い申しております故・・・。」早坂藍の物言いは、古風だった。

 徳永秀樹にもソコが気に入られ可愛がってもらっていた。」 「仏壇の嫁はんも悪うないき。」

「これ、ワシのカカアの遺影やきね藍の仏壇に置いとくから供養してくれ。」線香の束がのっぴきならない煙を上げていたから写真は霧が掛かったように見えず、煙が晴れるのを待ち、そっと秀樹の亡き妻の遺影を除いた所、「エッ?そ、そんなあ・・・。」

 絶句した! 

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