第19話藍のフルスウィング
毎日この人数だと午前中はスウィングをしなければ営業が追いつかない。
スウィングとは、野球のバットでスウィングするときの事を言いスウィングが出来てくるとシングルヒットや二塁打三塁打、あわよくばホームランになるやも知れずこの死亡速報を大切に取り扱う事が、この会社の繁栄の近道だと町子に言われた。
しかし、生きている人間は必ず死ぬ。
だから市場は永遠に衰えない。
「藍ちゃんこれ、死亡情報やき。」
町子の強張った顔面は余計歳の差を感じていた。
背を丸めて受け取る歳に町子と眼が合った。
「このタ行は、念入りにハートフルケアするように!」
「念入りにやきね!?」鼻息が荒かった。
役所からの死亡情報は、飯の種!取り扱いは注意するようにと、藍の瞳を覗き込むように下から上へと、舐めるように抉る様に・・・。
町子の顔の横に並べ目立つ様にヒラヒラと翳しながら恐い眼をして手渡した。
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