第1章 1-3 地震

ゴゴゴゴゴ。いや、この恐ろしい音を表現するには語彙が足りないだろう。アマンドが暮らすデマリ村炭坑が地震に襲われたのは、午前10時だった。アマンドはその日非番で、ちょうどまどろみのなかだった。彼の夢の中で、大きな鯨が彼に向かって大きな潮を吹いた瞬間だった。彼はベッドから転げ落ちた。あまりもの揺れで目が一瞬で覚めたが、なにがなんだか?この世界が夢なのか現実なのかわからないままベッドの足にしがみつくしかなかった。・・・・・・・・・・・・・・何分、いや何時間たったのだろう?気が付くと、揺れはおさまっていた。アマンドは耳鳴りがしていて、よく状況がわからない状態だった。「なんなんだ?」

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