第2話 音楽の発見

数日が過ぎ、ひかりちゃんは父親のギターとレコードに夢中になっていた。毎日、彼女はギターの弦をかき鳴らし、レコードの歌を口ずさみながら、自分のスタイルで弾く方法を模索していた。

ある日、母から「これ、父さんの友達が経営しているライブハウスのチラシよ。何かの参考になるかもしれないわね」と、小さなチラシを手渡される。そこには「レトロなフォークソングとともに、心温まる時間を」というキャッチコピーが書かれていた。

「私、行ってみようかな」と、勇気を出して、ひかりちゃんはライブハウスへ向かうことを決意した。

ライブハウスの扉を開けると、中から暖かい灯りとともに、心地よいフォークソングのメロディが流れてきた。カウンターには年配の男性が立っていて、ひかりちゃんの入店に気づくと「いらっしゃい。新しい顔だね」と優しく声をかけてきた。

「あの、父が以前こちらに来ていたと思うんです。私、彼の娘のひかりちゃんです」と、彼女は緊張しながら話し始めた。

男性は驚きの表情を浮かべた後、「ああ、そうか。君の父さんはここでよく歌っていたんだ。彼とは昔からの友人で、彼のフォークソングはいつも客を魅了していた」と話してくれた。

その後、ひかりちゃんは、父親の思い出やギターについての話をした。ライブハウスのオーナーは彼女にギターの基本的なコードや弾き方を教えてくれ、ひかりちゃんの音楽の旅は、このライブハウスから本格的にスタートすることになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る