第2話 異世界で筋トレを!

凍りつく世界に放り出された悠斗は、自分の体の異変に戸惑いを募らせた。


「浴衣で雪原にいるのに体の寒さは感じない...」


悠斗は言葉に詰まりながらも


「こんな異世界で、一体どうやって生きていけばいいんだろう…?」


不安は消えることはなかった。突然の出来事に戸惑いながら、彼は新たなる世界でどのように生きていくのか、凍りつく寒さが身体を突き刺し、不安が胸に広がっていくがじっとしていても仕方がなかったので悠斗は少しずつ目的もなく歩き出した。


彼の心は戸惑いと不安が入り混じっていた。足元の雪がサクサクと音を立て、彼の息も白い霧となって舞い上がっていた。そして、ふとした瞬間、彼は遠くに人影を見つけた。


「誰か…いるのか?」


白銀の風景の中、その影は不気味なまでに浮かび上がっていた。彼の心臓はどきりと鳴り、寒気が背中を這い上がるような感覚がしたが、彼は勇気を振り絞って、その方向に歩を進めることに決めた。


その人影を見る限り男性のようだ。


「話掛けてみて、この世界の情報を得てみようか…」


悠斗は一歩、そしてもう一歩とその男性の人影の方へ進み出た。寒さは身体を刺激したが、悠斗の心は新たなる出会いへの期待で熱くなっていた。

やがて、悠斗はその人影と対面した。


「こんにちは、君が新しくやってきた人間かい?」


その青年は悠斗とは初対面にも関わらず、悠斗に笑顔で話掛けてきた。

彼の身長は約170センチくらいで自分と同じくらいの年齢で髪の毛は黒髪で肌は真っ白だ。しかし、彼の年齢にも関わらず、どこか大人びた雰囲気を持っていた。


また、彼が身に着けているのは、雪の中でも暖かさを保つための特別な素材で作られたようなコートやマント。その衣服には、銀色の刺繍が施されており、まるで雪片が舞うような美しいデザインであった。


「ああ、そうだ。君がこの世界の住人なのか?」


悠斗は、異世界の青年の質問に答えた。


「君が新しくやってきた人間ってどういうことだ?」


悠斗は、さらに質問した。


「そうだよ。ここは、君たち人間にとっては異世界。とりあえず、君を助ける手伝いをしようか。まず、この世界で生きていくための情報を教えてあげるよ、それは筋肉だ。筋トレをして全身に筋肉をつけないといけない。筋肉がないとこの世界では生き残っていけないからね。」


「筋肉だと?!!!!!!

筋肉がないと生き残れないってどういうことだよ?!」


その異世界の青年の言葉に悠斗は驚きながらも、この世界についての情報を聞き出すことに決め、質問してみた。


「つまり...筋トレしないと死ぬってことか?」


「ああ、そのとおりさ。この世界では自分の体を鍛える筋トレをしないといけない。」


その異世界の住人は、平然とした口調で答えた。

そして悠斗は、その青年に、さらに質問をした。


「なあ、筋トレって重い重量の物を持ち上げたりして体に筋肉を付けて鍛えることだろ?それとこの世界で生き抜くことにどういう関係があるんだよ?この世界の情報について教えてくれよ。」


「うん、そうだね。この世界は君たち人間にとっては、異世界になるんだ。この世界にはモンスターや悪魔が存在するんだ。モンスターや悪魔に殺されたくなければ、まずは筋トレをしなければいけない。」


その青年は笑顔で言った。


「モンスター? 悪魔??」

彼は驚きの表情を浮かべたが、すぐに冷静さを取り戻した。


「あともう一つ重要なことがあるんだ。この世界にきた人間は『転移者』と呼ばれているんだけど、彼らの能力は特別なものなんだよ。転移者はさまざまな能力を持つんだ。例えば、筋トレをすることにより自分のレベルに応じたステータスを持つことができるし、魔法を使うこともできるんだよ」


「えっ?!魔法?!それって本当かい?!!」

彼の言葉に悠斗は耳を疑った。


「第3章: 鍛える決意」 へ続く

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