第6話 話し声
今日もいつも通り、補習授業がある日だ。多分今日もAは来ると思うから、この前言えなかったチャンスのリベンジに挑もうと思う。少し緊張するけど自分を信じたい。
部屋で待っていると、廊下からNの声が聞こえた。
「お前、うるさいんだよ」
Nが普段しない口調であったため、一瞬疑ったが間違いない。
「授業中、うざいんだよ、消えてくんない?」
誰に対してその言葉を放っているのか、なんとなくわかったような気がして部屋の扉を開けようとした。ただ、
「今、扉開けてはいけない」
そんな声が聞こえた気がして(多分幻聴)俺は扉を開けなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の日―
いつも通り教室に着くと、Aの姿がそこにはなかった。体調でも悪いのだろうか?でも、俺にはわかる。これは単なる欠席では無いということを…。
昼休み、Kに声をかけられた。
「先生〜!家に忘れ物しちゃったんで、親に電話かけていいですか?」
「オッケー」
そう俺は許可を出し、Kに職員室の先生にお願いして電話をするように伝えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます