第6話 話し声

 今日もいつも通り、補習授業がある日だ。多分今日もAは来ると思うから、この前言えなかったチャンスのリベンジに挑もうと思う。少し緊張するけど自分を信じたい。

 部屋で待っていると、廊下からNの声が聞こえた。


「お前、うるさいんだよ」


Nが普段しない口調であったため、一瞬疑ったが間違いない。


「授業中、うざいんだよ、消えてくんない?」


誰に対してその言葉を放っているのか、なんとなくわかったような気がして部屋の扉を開けようとした。ただ、






「今、扉開けてはいけない」







そんな声が聞こえた気がして(多分幻聴)俺は扉を開けなかった。

























































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次の日―




いつも通り教室に着くと、Aの姿がそこにはなかった。体調でも悪いのだろうか?でも、俺にはわかる。これは単なる欠席では無いということを…。






昼休み、Kに声をかけられた。  








「先生〜!家に忘れ物しちゃったんで、親に電話かけていいですか?」



「オッケー」

そう俺は許可を出し、Kに職員室の先生にお願いして電話をするように伝えた。































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