第7話 好きにして
私は電話のあった次の日、嫌々で学校に行った。そして私は既に心に決めていた事をはっきりと面と向かって言うことを。
学校に着いたとほぼ同時にチャイムが鳴り、1日が始まった。そしてうんざりするほど長い長い授業が終わったころ、私はクラスメイトのKとNに話した。
「今日の放課後って空いてますか」
二人は顔を見合わせ、バカにした笑い方をし、
「まぁ、空いてるけど」
そして私は言った。
「あなた方の好きにしてください、どんな事をしたって結構です。」
そう、諦めがついたのだ。これまでのすべてに対する苦痛に。
そして放課後、放送室に行くと二人がにやけて、
「お好きにさせてもらいます」
と言った。
「どうぞ」
私はそう言って、目を瞑った…
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…?
気がついたら、そこは学校の保健室だった。すっかり日が暮れて、暗くなり始めた空に写った自分の顔は、ぐちゃぐちゃになるほどに傷がつき、体中に包帯のようなものが巻かれていた。でも、痛みを感じることがなかった。
「目が覚めたか」
頭の中が整理しきれない中で、聞き慣れた声が聞こえた。何故か知らないが、誰の声なのかすぐにはわからなかった。でもなんとなく、わかる気がした。返事をしようと思ったが、声が出ない。どこから声が聞こえたのかすらも分からなければ、まともに体も動かない。一体Kと、Nはどれだけ私を殴ったのだろうか…。そんな事を考えていたらまた眠りに落ちてしまった。
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