第10話 トリトンの町

「いってらっしゃい、旅の方。」

村に入る時に声をかけてきた男に言われた。


こいつずっとこれっばっか言うのが仕事なのか…



村長に言われた通り、村を出て西に向かう。

毎度のことながら、魔物にも会うことはない。

たまに出くわすことはあっても、いざ戦闘モードに突入すると、すごい勢いで逃げて行く。

目的の場所まで早く行けて便利だけど、よく考えたら、これって、オレの経験値的なやつ全然上がんない感じだよな…


それでも徒歩だから、トリトンの町に着いたのは夕方近くだった。

急いで町長のところに行くが、

「町長はお休みになられたので、明日またお越しください。」

と面会を断られる。


どんだけ早く寝るんだよ?


仕方がないので、宿屋を見つけてこっちも早々に休むことにした。

キルトに酒を飲ませたら、あっという間に眠ってしまったので、担いでベッドまで連れて行った。

朝まで起きそうにない。


することもない…


暇だからだ…



こっそりと、町の外に出る。


思った通り、夜だから、ちょっと歩いただけで魔物に出くわす。

手当たり次第、魔物を倒していった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る