ミセス・ハリス~パリへ行く~ 前半
還暦間近の家政婦が、Diorのドレスに一目惚れして、ドレスを手に入れるまでのお話ってのが要約なんですが、久々にこんなに優しい映画を観たよ。
まず主人公のハリス婦人が優しい。
彼女を取り巻く地元の友人達が優しい。
パリで出会う人たちも優しい。
優しくない人も本当は優しい。
しかーし、テメェは駄目だ……!! っていう人もちゃんと出てきて、ザマァwwwwという胸のすく展開がしっかりと待っているので安心をして欲しい。
優しいだけじゃなくて、キモチィー!!!
出来れば、こんな文章なんかよりも映像でほっこり観て欲しいんだな。
◆◆◆◆以下あらすじとネタばれ~◆◆◆◆
ミセス・エイダ・ハリスは第二次世界大戦から未だに帰らない夫の事を待ち続け、毎日家政婦として変らぬ日々を過ごしていた。
給料すらまともに払わぬ雇い主に対して、強い態度に出ることも出来ずにいるハリス夫人だったが、そこで運命の出会いが。
──そうです、ここで登場。Diorです。
女性の美を追究するフランスのブランド、Diorのドレスです。
雇い主のダント婦人が、夫に内緒で買ったドレスに、一目で魅せられたハリス夫人。
ん?
待てよ、ダント夫人。
お前、ドレス買う金あるじゃねぇか!?
家計が苦しくて、家政婦の給料の支払いを待ってもらってるんじゃ無いのかい! という私のツッコミを余所に、ハリス夫人の心はすっかりドレスに釘付け。
くすみカラーのピンクのチュールドレス。
可愛い。圧倒的なかわいさです。
あちらこちらにお花の飾りがちりばめられ、ハリス婦人の心が少女のようにトキメかせますが、……値段というのは時にして残酷です。
お値段、五百ポンド。ざっと計算しても五百万円です。
ただの布だぜ?! という現実的な声がどこからともなく聞こえてきそうですが、可愛さと仕立ての良さはプライスレスです。
普通ならあまりに高額なので諦めてしまうところですが、ここでハリス婦人の普段の善行が全部返ってきます。
な、な、な、なんと! サッカーくじが当たります。
しかし、それでもまだDiorのドレスの値段には及ばず、まさかの競馬……ならぬ、ドッグレースへ。
まさかの一発逆転狙いです。
そこでも、運命に導かれるような犬との出会い。
──その名も、オートクチュール。
痩せていて、あまり速そうには見えない犬でしたが、Diorのオーダーメイドドレスを手に入れる為にここに来たハリス夫人にはもってこいの名前の犬です。
受付の男性が止める声も聞かず、迷わず一点掛けするハリス夫人。男前です。
大穴が当たって、大金GET!!!
……とは、いきませんでした。
あぶく銭はあぶくとなって消えてしまいましたとさ。
ハリス夫人は意気消沈。
いい夢見れたわ、と力なく笑います。
しかし、その帰り……な、なんと換金すれば大金になりそうな指輪を道で見つけます。
そうです。Diorドレスチャンスです。
心の汚い人間はネコババしますよね。即質屋です。
だが、このお話の主人公は心が綺麗なのです。
ということで、警察にさらっと渡して帰宅。
旦那が戦死したと連絡を受け、もう良いとこがありません。
枕を涙で濡らすハリス夫人の元に、今度は軍人さんが。
「旦那の給料が死んだのに振り込まれてたから返せっていうの!?」
とお怒りのご様子のハリス夫人。
いえいえ、そうではありません。
「遺族年金を受け取ってらっしゃらなかったですよね? それをお届けに来ただけです」
「えー!?」
ハリス夫人の態度が一変。なけなしのお金を取られるかと思えば、まさかのプラスです。
いい紅茶も出したくなっちゃう。
そんな時に、インターフォンが鳴ります。
そうです、警察です。
「拾った指輪の主が、お礼をしたいと」
「えー!?」
そこに次なるお客様。
そうです、ドックレースの受付の人です。
絶対に外れるから止めた方がいいと忠告してくれた男性が、まさかの登場です。
なんとハリス夫人が賭けた金の一部を、絶対に勝ちそうな犬にそっと賭けてくれていたファインプレー(本当はダメなんだけどね)。
お金がプラスになって返ってきました。
待って、待って、もしかして……?
そうです。
Diorのドレスの金額五百ポンドに、めでたく届きました!!!!!
ドンドンパフパフ~!!
…
……
実は、ですね。なんと、ここまでの内容で、ほぼ映画のさわりの部分です。
もう、すでに私はここまでで泣きました。
よく分からないけど、もうハリス夫人が最高に可愛くて、ダメです。
人間ってあったけぇなァ。
大金をゲットしたハリス夫人、現金をクリップで留めて、いざ花の都パリへ向かいます!
しかし、到着したけれどDiorの場所が分からない。というか、営業時間外。
大金の入ったトランクを抱えたハリス夫人に、ホームをレスした三人組の声かけ事案が発生。
ま、まさか……!?
これはお金を盗まれちゃったりするのでは……?!
視聴者のドキドキのターン。
ハリス夫人、どうなっちゃうのーー?!
……ということで、雑に前半はここでいったん終了です。
後半に続く────!!
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