第33話


 「…あのさ、さっきの話しなんだけど」


 「ん?」



 そういやさっきなんか言ってたな。


 なに、「話」って。



 「彼女のことなんだが…、明日から3日間、家に行くことになっててな」


 「はぁ!?」



 明日?


 家に?!


 何しに??



 「何しにって、そりゃ…」



 …まあ、付き合ってるんだから、家に行くくらい普通か…



 ただ、ラインの連絡を見る限り、そんなに進展してるとは思ってなかった。


 流石に悪いと思って履歴はあんまり見てなかったけど、会話がよそよそしいと言うか、そこまで親密には見えなかったんだよね


 「この前カラオケ楽しかったよー!」とか、「呼び捨てでもいい?」とか、“初々しいなコイツら”って感じだった。


 そういえば、お見舞いにも来てなかったよね??


 普通来ない?


 もし彼氏が事故ったら、絶対に行くけどな、私は。



 「別にそこまで仲が良いってわけじゃない」


 「でしょ?なのに急に!?」


 「前から約束してたんだって」


 「へええ」


 「それに、今九州にいるから」


 「九州!?」


 「ライン見てねーのかよ」


 「見ないでしょ…。流石に悪いし…」


 「返信してくれてたじゃん」


 「極力無心でね?」


 「…まあ、いいや」



 彼女は夏休みの間九州にいて、祐輔とは、最後の3日間に会う約束をしてた。


 今日が27だから、28、29、30、…と。



 実家にお泊まり…、か…



 いや、急展開すぎない??

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