第32話


 ある程度掃除が終わって、ベットのシーツをベランダに出した。


 今日はいい天気だ。


 日向ぼっこするには最高の気温。


 …はぁ、スッキリした。



 「勝手にクローゼット漁んな」


 「今は私の部屋なんだから、いいでしょ」


 「良くない!」



 邪魔なものは棚に全部収納させてもらった。


 アルバムが出てきたから、今、それを読んでる。


 あとエロ本は全部焼却炉行きにさせてもらった。


 悲鳴が聞こえてきたけど、気にしない。



 「絶対許さんからな…」


 「気持ち悪いから近づかないでくれる?」


 「あのなぁ!」



 こんなエロガキと同じ空間にいるってだけで吐き気がしそう。


 こっちの身にもなってくれないかな…


 なんだよグラビア写真集って…



 アルバムをペラペラ捲ってると、昔のことを思い出す。


 思い出したくないこともたくさんある。


 この部屋に戻ってくることなんて二度とないと思ってた。


 昨日までは。

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