第105話 アリアの手記15
〇月×日
目を覚ますとアレンはまだ眠っていた。
ユーリさんとクスは起きていたので3人で水浴びに向かった。
水の音で目が覚めたのかアレンが起きてくる。
私達は裸だ。
アレンに裸を見られても嫌ではなかった。
私以外の女性の裸を見たアレンに少し嫉妬した。
ついつい、ユーリさんとクスに文句を言ってしまう。
視線を外したアレンを見つつ急いで体を拭いて服を着た。
アレンは気まずそうだが謝ってくれた。
3人で食事の準備をしに母屋に戻った。
食事も終え、ユーリさんが体を動かしてもいいか聞いていた。
クスの返答は日常生活はいいが運動はダメということだった。
3人で買い物に行くことになった。
アレンに欲しいものはないか聞いたが私達の買いたいものでいいと言われた。
久しぶりの買い物でテンションが上がる。
色々買い込んでしまった。
道場に戻るとアレンは修練に集中しているのか気付かない。
ユーリさんとクスは気を使って私達だけにしてくれた。
私は修練をしているアレンをずっと見ていた。
アレンが座り込んだところで声をかける。
私は飲み物をアレンに渡しつつ心の準備をする。
中々勇気がでなかったがアレンの軽口に勇気をもらう。
今夜、私の部屋で何があったか説明すると言った。
アレンは真剣な顔で受け入れてくれた。
その後、私はアレンの修練をずっと見ていた。
夕方となり母屋に戻る。
ユーリさんとクスが食事の準備をして待っていた。
私はこれから言うことでアレンに嫌われないだろうかと不安になり上の空で食事を食べた。
アレンと2人で私の部屋に移動する。
心臓がバクバクしている。
中々口に出すことが出来ない。
深呼吸して落ち着きいっきに何があったのかアレンに説明した。
私は話し終える頃、様々な感情が渦巻き泣き出してしまった。
アレンはどこまでも優しかった。
裏切り続けていた私を受け入れてくれたのだ。
私は泣きつかれて眠ってしまっていた。
〇月◇日
私が起きるとアレンはまだ眠っていた。
顔を洗いに外に出る。
ユーリさんとクスはもう起きていて食事の準備をしてくれていた。
私もそこに混ざり一緒に食事の準備をする。
準備を終えた頃、アレンが起きてきた。
4人で食事をとる。
アレンが私達の作った料理を美味しそうに食べている。
それだけで嬉しかった。
〇月〇日
ようやっとクスのお許しが出て久しぶりに素振りをした。
体のあちらこちらに違和感があった。
ユーリさんに指導してもらいながら修練に精を出す。
太陽が真上に来た頃、クスが様子を見に来た。
変わったお茶をだしてくれた。
疲労がスッと抜ける。
何が入っているのか気になったが教えてくれなかった。
クスは私とユーリさんの体を確認して戻っていった。
ユーリさんはアレンとの立ち合いを所望した。
旅立つ前にどれぐらい腕をあげたのか確かめたいようだ。
アレンは頑張っていたけれどユーリさんに負けてしまった。
私もアレンと戦ってみたい。
負けん気を発揮してそう言ってみたけれどユーリさんは認めてくれた。
結果は惨敗だった。
わかっていたけれどやはり悔しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます