第4話犯人の名は永田長五郎
その晩は、川路圭吾と鉄と3人で呑み処たぬきで強かに、酒を飲んだ。
看板娘のお千代は、気さくのいい女であった。
強かに焼酎を飲んだ長五郎は、よたよたしながら長屋へ向かった。
すると、いきなり長五郎は頭を殴られた。
顔を見たが、キツネの仮面を被っていた。
間もなく、長五郎は気を失った。
長五郎が目を覚ました。
「あたたた、ビンタが痛か〜」
長五郎は自分のアゴのひげの伸び具合から、丸1日経って入ることを断定した。
すると、長五郎の隣にお千代が立っていた。
「ち、長五郎さん。助けて!」
なんと、あのキツネの仮面を被った者が、お千代の腹に包丁を刺した。
長五郎は立ち上がり、下手人を捕まえようとすると、頭を殴られまた気を失った。
長五郎は大きな呼びかけに気付き、目を覚ました。
「あっ、川路どん。ビンタを打ったくられて、今、起きもした」
「長五郎さん、あんた、お千代をこの包丁で刺しましたな?」
「な、何を言わっしゃる。あたや、下手人を見たど。キツネんお面を被ったもんを」
「言い訳は、番屋で聞き申す。神妙に縛に付け!」
「ちょいと、待った!こん包丁はどっかで見た覚えがあい」
川路は額に汗を浮かべながら、
「こん包丁は、川路さんげぇ(川路さんち)の包丁じゃが!鉄、おまんさぁも知っちょっどが?」
鉄は凶器の包丁を調べ、
「こや、川路さんげぇの包丁や」
「川路さん、何か言いたかことはあいや?」
「おいは、3人で飲んだ次の日は、自身番に一んち中、詰めておったど」
「はは〜ん。分かった。下手人は川路さんやな?」
「な、ないごてな?」
「あたや、ビンタを殴られた翌日は薬でねむらされ、あたいのヒゲをそって、事件から2日後に目を覚ませて、お千代を刺して、またビンタを打って眠らせたどがな?」
鉄はピンと来て、
「あっ、川路さんが番所に詰めていたのは長五郎さんを殴った日の翌日でその次の日殺して、ヒゲを剃ったのは殴った翌日で、ヒゲで確認した時は2日経っておったんじゃいですよな、長五郎さん」
「そん通り!あたいのヒゲを剃り、その具合で日にちが分かると考えた、おいどんと親しか中の川路圭吾!おはんが、下手人じゃ」
川路はニヤリと笑い、唇が頬まで裂けた。
「ば、バケモンじゃ」
「お〜い、長五郎さん。起きてくださ〜い」
長五郎は、意識を取り戻した。
彼は、たぬきの中で眠っていたようだ。
目の前には、川路と鉄が焼酎を飲んでいた。お千代は、
「長五郎さん。飲み過ぎだよ。水をのんみゃんせ」
「ありがとな」
川路は煮物を食べながら、
「長五郎さん、うなされておったが大丈夫ですかいや?」
長五郎は水をがぶ飲みしながら、
「夢で良かった!」
「どげな夢な?」
「言いたご無かっ!」
長五郎じいさんは、うどんを食べ始めた。
これ書きながら、頭がパンクしたのでトリックが間違っていても、苦情は書かないでね。何せ、曜日が使われるのは明治からなので曜日が使えないから難しくなりました。
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