2話 窓

この話は僕が実際に体験したというか…なんていうんだろうな…?

ま、短い話ですがとりあえず聞いてください。


僕が小学4年生ぐらいの時の話なんですけど、家を引越したんです。

と、いっても同じ市内で家から歩いて10分もしないうちに着く場所なんですけどね?


だから、生活環境とか学校とかも変わることは何も無くて…あ、なんなら通学路も変わらなかったな。


ほんと、ご近所に引越したんですよ。

元々家が爺ちゃんの持ち家でして、結構築年数が経ってたもんだから近所にある爺ちゃんの畑に新しい家を建てることにしたんです。


ん?爺ちゃんですか?爺ちゃんは確か…僕が2年生の時だったかな?それくらいに亡くなっちゃったんですよ。

それで、心機一転って言うんですかね?

引越しをすることにしたんですよ。


それで、今回の引越しで1番嬉しかったのが自分の部屋が出来たことでなんです!

ま、姉と同じ部屋ではあったんですけど…。


前の家の時は爺ちゃん・父・母・姉・僕で元々部屋が少ないってのもあったし、まだ姉と僕が小さいってこともあって、爺ちゃん以外は家族4人で寝てたんですよ。


…で、僕も小学4年生になって10歳を迎えましたから、部屋を分けようということになったんです。

その時姉は僕の3つ上なんで中学1年生で、たぶん僕のお目付け役として同じ部屋だったんじゃないのかなぁ…?


ま、そんなこんなで、姉と一緒とはいえ、親とは別々になったことで…物珍しい…?ん違うなぁ?…なんて言うんだろ…新鮮?な気持ちになったんですよ。


僕等の部屋は2階で、子供部屋って事で結構広くて他の部屋の2倍ぐらいありました。

部屋の東側に僕のベット…ロフトベットって言うんですかね?ほら?下が机とか物を置ける…。まぁ、僕のロフトベットの下にはタンスが収まってて、机は別の場所にあったんですけどね?


で、部屋の西側には姉のベットがあったんですよ。

ま…この配置で分かると思うんですけど、部屋の真ん中から西側が姉のエリアで東側が僕のエリアだったんですよ。

まぁ、明確に決めてた訳じゃないんですけど、暗黙の了解って感じでしたね。


部屋には大きな窓とかはないんですけど…北側の壁の上の方に横長の窓が付いてたんです。…あ、天窓ではないですよ?


で、僕と姉はその窓の下に東と西に分かれて勉強机を置いて…って感じなのが僕等の部屋の間取りです。


それで、数日間は新しい部屋ってことでテンション上がってたんですけど、やっぱり生活してると慣れてくるもので…いつものように学校行って遊んで、帰ってきて、1階のリビングで宿題をやってる姉に「ただいま」って言って2階に行って宿題やって、ご飯食べて寝る。そんな当たり前の日々を送ってたんですよ…。

















…けど、…1つ疑問に思ったことがあるんです…

















姉なんですけど…なんで宿
















だって、部屋に勉強机があるじゃないですか?そこですればいいのになんでだろ?



気になった。



だから、聞いてみたんです。



そうすると、姉は少し俯いて言いにくそうにした後…


「ちょっと来て」


僕の手を引いて2階に上がって行きます。


ガチャ


扉を開けて、姉が指をさす。

















勉強机の上の横長に広がる窓、カーテンも何も着いてない、その窓を指さす。

















「あそこ、
















…そう言うんです。


僕はそれ聞いた時に、おいおい姉ちゃん、何言ってんの?…ここ2階だよ?誰も見れないでしょ?


そう思ったし、それを言おうとしたら…




「…たぶん、人じゃないの……目だけこっちをいつも見てる…」





…姉ちゃんの顔がマジだった、おふざけとかじゃなくて、だから僕何も言えなくて…

そしたら姉ちゃんが怯えてる僕に気を使ってか…


「…だからね?私はあそこで勉強しないの。だって、見られてると思うと集中出来ないじゃない」


ちょっと的外れな事を言ってニッコリ笑った。

けど、さっきのマジな顔した姉ちゃんを思い出すと…ほんとにが僕を見てるんじゃないかって思うと怖くなって…僕もそれからリビングで勉強するようになったんですよ。


え?カーテンはつけないのかって?

…親はあの窓がオシャレだと思って付けたんだとおもうんですけど…いや、僕もオシャレだとは思うんですよ?…けど、横長の窓なもので、なかなかカーテンが見つからなかったんですよ。

ま、2階の部屋のしかも上の方に付いてるから…外から誰か見ることもないでしょって事で、しばらく付けてなかったんですよ…


ま、は見てたみたいですけど…?















…けど、僕思うんですよ…

















ずっとそこで見てる…見続けてるってことは待ってるんじゃないかな…って……

















━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

あとがき


唐突ですが自分怖い話が大好きで、良く怪談とかを聴くんですよ。

で、怪談とか怖い話って「間」のとり方が大事だなぁって思いまして、今回の話は「間」っていうのを意識して書いてみました。


口で喋るのと読む物語とじゃ、違うとは思うんですけど…ちょっと試したくてやってみました。


…改行多くて読みづらくなっていたらごめんなさい!


ということで、ここまで読んでいただきありがとうございました (˶ˊᵕˋ˵)




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