後悔が力になる
製品に不具合があると、開発者はもちろん、品質管理にかかわった者も落ち込む。お客さまの声にではなく、自分自身の至らなさを悔やむのだ。なぜそれに気がつかなかった、あのときこうしておけば、と思いは尽きない。上司やプロジェクト上層からの責任追及まで重なると、一歩も動けなくなる。己の無力さに苛まれるのは避けられない。
しかし、うずくまり、嵐が過ぎ去るのを待っているわけにはいかない。ひとつの製品が世に出るとき、次の製品開発はすでに始まっているのだ。不具合を残した事実、後悔の念とともに、再び歩き出さなければならない。製品をよりよくするため、あるともないとも知れない不具合を見つける旅路へと。
今を生きるわたしたちは、過去を変えられない。だから、満足のいくほどに、記憶に深く刻まれるほどに後悔するといい。その後悔は、あなたの敵ではない。困難を前に再び倒れそうになったとき、背中につかえを感じて倒れられなかったとしたら、それは後悔があなたを支えてくれている証拠だ。後悔はエネルギーの源泉といってもいい。
後悔は強く語るだろう。『同じ過ちは繰り返させないぞ。あのときにできなかったことを、今こそするのだ』と。その声に従い行動で示したとき、あなたは新たな成長段階に至るだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます