第4話 お嬢様育ちの名残
落ちぶれても流石は田園調布に住んでいたお嬢様。貴金属を処分したら、それでも八百万も手に残った。それで取り敢えずアパートと借りた。家賃は八万のワンルームマンションだった。最初は月三十万の賃貸マンションを借りようとしたが園子に咎められた。
「真理! 月三十万のマンションを借りてどうするつもり? 二十歳にも満たない女の子がこれから働いて月いくら稼げると思っているの? せいぜい十万円程度よ。まったくお嬢様は何も分かってないのね。それに真理は働いた事もないでしょう?」
勿論、お嬢様はバイトすらしたことがない。社会勉強と一度は父に頼んだが軽く却下された。上流階級のお嬢様は働いてはいけないのだ。真理は園子にこれから生きて行く術を一から教えて貰ったが、金の価値観は未だに分かっていない。
つづく
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