第3話

「さぁ、いよいよ決勝です!!!

対戦するのはー!!! レオンハルト選手と、ミカエル・ヘッグ選手ですっ!!!」



そして、息付く間もなく


「始めっ!!!!」


まずは...小手調べだな


怪我しない程度に..負けないと


と、相手の姿勢、視線、構えを観察する


「早速行かせてもらうぜっ!!!!」


と、直前まで大剣を構えていたとは思えないスピードで突進してくる


「ぐっ!!?」


剣で受け止めようにも、力が強すぎる


「吹き飛べぇっ!!!!!」


この勢い、吹き飛んでもいいけど...怪我する!!


剣と剣が離れる瞬間、


磁石接着マグネ・スティック!!!」


磁力を操る魔法を発動し、大剣に自らの剣を一瞬だけくっつけ、なんとか耐える


「なかなかやるじゃねぇか、魔剣士のくせに」


「あ?」


今、なんて?


「魔剣士なんて、剣技のぶつかり合いから逃げた野郎だろ? 剣士の恥だぜ...全く」


何も知らないくせに...


魔剣士になるのがどれだけ大変なのか


ちょっとだけなら本気出してもいいよな?


これだけの実力を持っているんだ、大丈夫だろ


炎嵐フレア・ストーム!!!」


剣に炎を纏わせる


これぐらいなら、誰でも出来る


魔剣士の力はここから


纏わせた炎を、自身の望む形に変える


嵐のように、風を吸収し自らの回転に変える


そして、そのまま


剣を振り、炎を打ち出す



勢いよく、炎は回転しながら相手を中心に捉え、そのまま飲み込み



「ガァァァッッァ!!!!?????」



炎自体は一瞬で通り過ぎ...

ダメージも回復したのか、体勢を立て直す



まぁ、調整はしたからな





「なっ.... 今のは...!?」



「まだ終わらないぞ」



「え?」



解放リリース



俺の言葉と共に、消え去った炎が俺の手元へ戻ってくる


そして、さっきと同じ軌道を描き...




「ガァァアァ.....」




まだ倒れないか



大剣使いは、前線で敵の攻撃を抑える役目もあるから、そう簡単には諦めてくれないんだよな..



「まだ続ける?」


全身に火傷が広がり、立っているのもやっとなはずのミカエル・ヘッグへ聞く



「魔剣士ごと、きに...負ける訳には行かない..」



手を震えさせながら、大剣を構え直す



この期に及んで、魔剣士のことを舐めるのか



俺の努力を何も、知らない奴が



舐めていたやつに圧倒されてるのに...




「次でトドメを刺す」



俺は剣を正面に突き出し、そう言い放った

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