第2話

その後...セドリックと俺は順調に勝ち進み...


準決勝


これに勝利すると...決勝に進むことが出来る


まぁ...正直そろそろ負けてもいいけど


ここまで1年が来れるのは類を見ないと実況も言っていた...しかも2人もだし...


「それでは..準決勝第1試合

レオンハルト選手対シャーウッド選手の試合

開始ですっ!!!!」


「全く...準決勝であんたと当たるとは...」


「どういう意味ですか..?」


相手のシャーウッド選手が何か含みのある言い方をしている


それが気になった俺は、質問をしてみる


「まさか、魔剣使いがこの大会に出るとは予想外だったからな」


「あ、あぁ...そういう?

でも、魔剣使いなんて鍛錬を積めば誰でも...」


「何を言っている...?

魔剣使いなんて...才能の塊じゃないか」


....?


俺の父さんは、「魔剣使いは厳しい鍛錬に真面目に取り組めば誰だってなれる」って、言ってたよな


俺が弱音を吐く度...「諦めるな、魔剣使いになれればお前の夢に近づくんだぞ」


とも言っていた


それから、何度も諦めそうになったが、こうして魔剣使いになれた


「才能だと...本当に思いますか..?」


「当たり前だ、普通の人間はそんな領域に達することすら​───────」


「そう...ですか」


こんな人と話していると...父さんの言葉を踏みにじられている気がして仕方がないな


風撃ウインド・ショット!!」


手に力を入れ...風を収束させた一撃を放つ


「魔剣の攻撃は研究して​───────」


これは...


「魔剣じゃない...ただの魔法ですよ」


「な、何っっっっ!!!!????」



「し、試合終了!!

レオンハルト選手、決勝進出!!!」


​───────​───────

その後のセドリックの試合では...



「くっ...!?」


「なかなかやるが...俺には勝てねぇっ!!!!」


相手の大剣の重い一撃が、セドリックが剣を持つ手ごと吹き飛ばし...



「セドリック選手...場外!!

決勝進出は...ミカエル・ヘッグ選手ですっ!!!!」


なかなかの強者だな...ミカエル・ヘッグ


これで...負けれるか...?


とりあえず、優勝さえしなけりゃ...


どうにかなる




その後...控え室にて


「セドリック惜しかったな...」


「いやー、決勝まで行きたかったな

レオンと戦いたかった」


思いっきり悔しがるセドリック


そりゃ...1年生で準決勝は御の字...ではあるが

優勝したかっただろうな


セドリックは別に勇者との結婚を望んでいるわけではないし...他の奴らとは違う


「ま、レオン 決勝頑張れよ!!」


と、激励の意味を込めてか、背中を思いっきり叩かれる


「まぁ、優勝しない程度に頑張るわ」


「この際...優勝しちゃえよー!」


と、半分冗談のつもりでセドリックが笑って言う


もちろん...冗談とわかってるが..



俺は優勝しない

絶対に


勇者との結婚なんて、したくない





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る