第14話 初めて?のフィールドボス戦
ひとまず、茂みからグリフォンと人間達?の様子を伺ってみると……ん?なんか人間達が言い合いながらグリフォンと戦ってるけど、グリフォンってこんなものなの?マイお姉ちゃんから教えて貰った情報では風を使った攻撃とかもしてくるって聞いたけど……前足の引っ掻き、嘴のつつき、翼を当てる、尻尾で叩く……なんか肉弾戦というか、近距離戦だけで……いや、それで合ってる感じだけども……よし、グリフォンの言い分を盗み聞こう。ワシの頭だからそっち系の言語のはず。
「ギルティー。グリフォンじゃなく、お前等がここで死ねっ!」
「コフッ……」
「なっ!?ここで新手だとっ!?」
「いやいや、なんでこっち攻撃してくんのっ!?普通は向こうだろう!」
「おい!援護どうなってるっ!?こっちはグリフォンのタゲとんのに必死なんだぞ!」
〈Kyuruqaaaaッ!!〉
「どうすんだよこれっ!?」
「Gyau!Gaaaaッ!」
「ヤバイヤバイヤバイッ!!」
「ガッ!?……な、なんで?」
「子供泥棒、ダメ絶対」
「っ!?なんでそれをっ!?」
「グリフォンが言ってる。子を返せ、子の痛みを思い知れって。だから、悪いのはお前達」
「グリフォンの言葉が分かるのかっ!?だったら諦めて帰ってくれるように……」
「?それは無理。あなた達はここで死ぬ。グリフォンの子を危険な状態にしている罰」
「へ?……いやいや、卵は無事」
「じゃない。子はちゃんと孵らない確率の方が高い。グリフォンが本気じゃないのは長く痛めつけるため。子の痛みを存分に味合わせるため。最初は無事だっただろうけど、十分に温められず、揺らされまくった卵の中が無事?巣からここまでどれくらいの時間がかかった?だから……私は最初の1人以外は殺してない。グリフォンの獲物だから。ただ、食べる気はないみたいだから良かったね。自分の血肉にするのも嫌なくらい怒ってるから」
「そんな……ぐっ!?」
「謝るがら……ゆるじてぐれ……」
「カハッ!!?」
「家畜とか魔物とかじゃなく、同じ人間に対してやったらどうなるか?って考えないのかな?同族にはしなくても、他なら何をやっても良いなんて事はないんだよ?」
「「…………」」
「全滅したかな?……お疲れ様。私ともやる?それとも帰る?または……私を娘にしてみる?」
〈Qururrr……Pyiii〉
「あ、卵?ちょっと待ってて、卵の状態見るから」
〈Pyiii〉
「うーん……かなり弱ってるみたいだけどいけるかな?ウォーム、ヒール……ヒール……ウォーム……ヒール……うん、確認お願い」
〈Pyui……Pyiayaaa〉
「え?……あ、うん。分かった」
〈Pyirurrr…Pyiiiii〉
「うん。ちゃんと届けに行くから。バイバイ」
ん?フィールドボス戦ってこんな感じなのかな?とりあえず、ウォームで緊急的に温めてヒールで回復をかけてみたけど……予備の毛布に狼の誰かかアスールに温めて貰おう。MPが回復したら様子をみてヒールとウォームをかけてあげないと。後は……皆に合流する前に現場を片付けて戻ろう。
「っていう感じだった」
「うん?うん。そっかぁ、そういうシナリオだったかぁ。因みに、リンセちゃんのクリアの仕方は聞いたこと無かったなぁ。だいたい皆グリフォン討伐しちゃってるし。卵貰っても親グリフォンには会えないんじゃない?」
「……クエストになってるから、多分問題ない?」
「なんか、このゲームって普通の人間のヘイト高くない?」
「それはプレイヤーの皆さんとかから色々情報貰ってますし、その情報でAI が進化してますからね。しかも、BANされた方の情報も入ってますから」
「やっぱ、このゲームって隠しステータスでカルマ値とか有りそう」
「隠してませんよ?プレイヤーの行動によって、色々変わります。ってちゃんと言ってますから」
「範囲が広いよ……」
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