第12話 いざ、エルフの国に向けて
さ、午前中のログインって事で、今日から長旅だけど、休日だけでどこまで行けるかなぁ?少なくとも第3フィールドって所まで行けるだろうけど、その次のフィールドはなんだっけ?……まあ、ここからエルフの国までの地図は買ったから大丈夫かな。それに、人は少なくなったけど、一応このゲームの先人であるマイお姉ちゃんも何故か着いて来てくれるし、戦力的には……ログインしてる時は心強いか。とりあえず、届け組が戻ってきているはずだから、合流してマイお姉ちゃんを皆に紹介しとこう。
「というわけで、今回同行してくれる異邦人の知り合いで、エルフのマイお姉ちゃんです」
「どもども。リンセちゃんがお世話してお世話になってるようで……準備は万端なので安心して下さい」
「護衛が増えるのは助かるが……タダ働きで基本的に冒険者としての旨味はないぞ?」
「いえいえ、一応リンセちゃんの保護者枠なんでリンセちゃんに付き添うだけですよ。あ、寄生ではないですよ?私の方がリンセちゃんよりも先に異邦人として来ていますので安心して下さいね」
「……彼女は大丈夫みたいですね。異邦人のエルフって変な方が多かったので」
「あー……なんか他の方々がすみません。今は多分、そんなに変な奴は居ませんよ。異邦人でも……多分」
「多分って……マイお姉ちゃん?」
「いやぁ、異邦人が最初に来た時に現地民の方を蔑ろにしたり、ナンパしたりした奴が居たからね。今は憲兵してるプレイヤーも居るし、反省してない奴はこの世界から去ったから問題ないよ」
「……なるほど?」
「リンセちゃんも気をつけてね?元の世界でもリンセちゃんは可愛いんだから」
「?……話かけてくる人居ないよ?」
「は?……よし、ちょっとリンセちゃんのクラスメイトとお話を」
「マイお姉ちゃん、後でお話しようね?」
「えぇと……はい」
「フフッ、仲がとても良いんですね」
「そうですね!」
「……普通」
まぁ、大丈夫そうなので、マイお姉ちゃんも一緒にまずはエルフの国方向に向かって、途中でティグリ達の部落の方に私と獣人達が行って、その間はマイお姉ちゃんとテイムモンスター達がエルフ達の護衛。その後に合流して、エルフの国に行ってエルフ達を街に届けたらUターンで山の方に向かって進んで、山近くに住んでる獣人達を届けに行く予定。
で、順調に進んでいるんだけど……御者席というか御者台というか、そこはどうでも良いけど、狭い。右にフィリア(交代要員だし、もはや定位置なので別に良い)、左にマイお姉ちゃん(いや、荷台の方で交流してても良いんだけど?)、フィリアの頭の上にリア(マイお姉ちゃんに指定席を取られた感じだけど、前は浮いてたし席に座ってるわけじゃないから狭さは感じなかった。因みに重さとかほぼ無いんだよね。不思議)と前よりマイお姉ちゃん分狭く感じるわけで、馬を操ってるけども……会話らしい会話はあまり無く、むしろ視線が私に集まっているような?……気のせいにしておこう。ツンツンしてきたり、撫でたりしてくるけども、無視無視。あまりにしつこかったら、尻尾で叩けば良いしね。尻尾便利。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます