第10話 情報収集1

 翌朝、ログアウトまでにフィリアが御者出来るようにしっかり教え、翌日には起きる事を伝え、テイムモンスター達の指揮をアスール、フィリアの面倒をリアにしてもらいログアウト。



 さ、犬達と散歩に行って、猫と遊んで、夕飯とお風呂を済ましてからログイン……これはどういう状況?何でフィリアに膝枕されて、リアが私のお腹に寝ながらフィリアに指導?してるの?……これは、ちょっとお話しようか?



「で、言い訳は?」

「はい!膝枕は別に普通ではないでしょうか!?」

「あ、うん。でも御者しづらいし、あまり集中してなかったよね?」

「う゛っ」

「で、リアは私の上で何をしていたのかな?」

「あ-、いえ……重くなかったという事は乗ってないという事です!」

「でも、お腹の上で寝そべっていたよね?」

「くっ……」

「反省してね?」

「「……はい」」



 さて、第2フィールドの街までは、今日を入れて後2日くらい。街に着く前にちょっと情報収集をしよう。皆の部落の側までは行くけど部落には直接行かないからね。道が獣道で細いし、見通しも悪い、男性達が乗ってる小さい方なら行けるけど、幌馬車は流石に厳しいだろうし、まぁ、護衛と行かない人だけ残して見届ければ問題ないか。



 で、ここには今、第2フィールドの奥や第3フィールド、エルフの国の方も居るので、馬の休憩時間とか夜に住んでる所に出てくる魔物の違いとか、どんな魔物が出るのかを分かる人に聞く事にした。特に知りたいのは動物系、ピューマっぽいのが居ると嬉しいんだけど……。というわけで、早速代表の人とか話した事がある方に聞いていく。



「俺の部落は街からは遠いが、街から北東に進んでいくだけで一応道はある。ただ、魔物強くなるが、珍しい魔物はあまり見かけないな。そういう話ならベクス達の方だな。あっちは山が近い分、ここら辺に出てくる魔物よりも強いし、まだ見ていない魔物も出てくるだろう」

「……なるほど」

「あ、でもこの旅の途中で山には行かない方がいいです。その山に住んでる獣人は居るが、この中には居ないですし。というか、特徴的には貴女と似ていますよ。貴女の毛色はあまり見かけない色ですが、猫系で耳の先、尻尾の先が必ず黒いのが特徴ですね」

「それってピューマ?」

「いえ、確か……山獅子族ですね。確か、魔物でも同じ特徴の魔物居たはずです。何でも獣人と魔物に別れたとかなんとか……まぁ、信仰は獣人ごとに有りますし、人との交流もほぼ無い部族なので定かではないですが」

「助かる。送り届けた後に行ってみる」

「んじゃあ、街に着いてからの話をするか。まず、街から1日で帰れる範囲の奴は俺等男連中で届けておく。その間、街に残った嬢ちゃん達には物資の補給とかを済ませて欲しい。で、反時計回りに近い形で俺等を部落や村に連れて行く。まぁ、エルフ達には悪いが、獣人全ての部落に行ってからよりは早く帰れるだろうから文句は無いだろう。一応、向こうにも獣人は居るしな」

「でも、それだとベクスさんとかが一番遅くなるんじゃ?」

「いやいや、ティグリが早い段階で居なくなるから、代表の引き継ぎみたいなものですよ。それに、御者は最後まで居てくれたら楽でしょう?」

「……まぁ、確かに」



 


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