第4話 商業ギルド

 武器屋から出て、馬車を改造予定だったけど、予定を変更して商業ギルドという所に行ってみることにした。



「こんにちは。ご用件はなんでしょう?」

「弓のレシピ有る?」

「弓のレシピ?……少々お待ち下さい」

「リンセちゃん、別に言わなくても異邦人なら……ほら、あっちの人達みたいに買い物パネルで買い物出来ますよ?」

「現地人とコミュニケーション大事。情報くれるし、大体おまけくれる」

「……これが、噂の無自覚人たらし」

「?意味分からないこと言わない」

「少ないですが、こちらが売られている弓のレシピです」

「ん……これ、いくら?これだけ値段無いけど」

「それは……無料レシピですね。買いますか?」

「じゃぁ、無料の奴とこの5000Gの奴買う」

「はい。そちらは写しですので、そのままお持ち帰り出来ます」

「ん。そういえば、馬車を改造しようと思うんだけど、馬車置き場で作業して大丈夫?」

「馬車の改造ですか?……そうですね、他の利用者さんのご迷惑にならなければ大丈夫です。こちらの施設では広さ的にできませんし、街に居る工房持ちの方は貸し出し等はしてないので、職人に依頼するか、自作するかですね」

「木工の施設とかもあるの?」

「はい、ありますよ。ご利用しますか?」

「……する」

「はい。では簡単に説明しますね?ご利用は最初に1000Gをお支払いただき、番号札を受け取って、作業場所はその番号のお部屋になります。ただし、2時間が経過する毎に2000Gかかり、経過分は番号札の返却時にお支払いただきます。最後に、作業部屋はあちらの通路から行けます」

「ん。色々ありがと。作業部屋使ってみる」

「いえいえ、これもお仕事なので」

「ん。これチップ」

「わぁ、ありがとうございます♪」



 というわけで、馬車を改造する上で必要なパーツとかを木工施設で先に作ってしまおう。作るのは長椅子と板を綺麗にして床材と壁材、階段に……梯子?後は、ピューマに犬、猫、狼、鷹、蛇、ケツァール、クマ、角ウサギ、ククルカン。



 とか考えていたけども、よくよく考えれば作業時間が長いとお金を追加で取られるんだった。危ない、危ない。なるほど、これが生産活動の罠か。危うく引っ掛かる所だった。さ、予定していた作業の方をしよう。



「リンセちゃん、何涼しい顔して本来の生産を開始したの?というより、作業部屋に入って始めに作ったこのオブジェクト達は?」

「……ただの練習。問題ない」

「いえ、問題しかないですよ?作業部屋を借りてから4時間以上経ってますから」

「?……それは嘘」

「嘘じゃないです。ステータス画面で時間を見てください。完全に追加料金は発生してます」

「……やはり罠だった」

「罠?変なことを言ってないで、さっさと作業を終わらせましょう」

「……分かった」



 結局、やろうとしてた作業を終えたら夜で、余計な出費は痛かったけど、満足いく物が出来たので良しとする。フィリアは途中で寝てたみたいだけど、ちゃんと起こしてから作業部屋を後にして、夕飯を3人で食べたら宿に戻って、今度はテイムモンスター達にご飯。あ……弓も一応木工だから作れば良かった。仕方ないからレシピをじっくり見て作り方覚えてから寝よ

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