第3話 私の最初の街?村?……どこ?
ゆっくりと、私は森の中に降り立った。アリア?……彼女はずっと浮いてる。ついでに、降り立つまでの間に種族とかランダム部分の確認をしてた。絶景?……10分で飽きた。私が木の枝を避けて地面に立つまで体感で30分位かかったんじゃないかな?
「で、近くの街か村はどっち?」
「どっちでしょう?」
で、絶賛迷子?である。ごめん、真衣お姉ちゃん、合流は直ぐに出来そうにないかな?で、ステータス?は確認出来たけど、持ち物は……ナイフ、ブラシ、餌用お肉?×5、簡易携行食糧?×3、水筒(フル)。というより、これ邪魔……っと、私は初心者の服だの防具だのいうのを脱ぎ捨てる。
「え?ええと、どうして防具とか脱ぐんですか?今の貴女、インナーしか着てないですよ?」
「邪魔だから」
「えぇ……」
これでヨシ!と、私は軽く準備運動して、真衣お姉ちゃんからこのゲームについて聞いた中で、この世界の中でなら、犯罪以外ならば何をしても大抵は大丈夫!という言葉を聞いたので、いつもは抑えている事もやって大丈夫だと理解したから私は遠慮しない。最初から全力で楽しませてもらおうっと。そうと決まれば……
「GyaoOOooooouッ!!」
「ええと……何してるんですか?」
「アピール。縄張り主張大事」
「へ?」
さて、存在のアピールはした。後は……一旦、この場所から離れて新しい仲間を得ないと、ね。
「おおー、見事な四足歩行に柔軟な跳躍。ええと……人間でしたよね?」
「人間」
「ですよね。因みに、今の段階で知りたい事有ります?」
「ない。何も問題ない」
「そうですか-。で、まだ遠いけど、モンスター着てますが?」
「モンスター?」
「あー、魔物…いや、敵性動物?みたいな存在ですよ。倒したらドロップアイテムで毛皮とか牙、爪、お肉に魔石という石が出てくる時も有ります。まぁ、動物型だったり、幻想生物みたいな……スライムとかドラゴンとかですね」
「……ふーん」
「後はスキルの使い方ですが、持ってるスキルで分かりやすいのは……採取は取れる場所が分かったり、取る物がどんなのかが少しだけ分かります。まぁ、スキルレベルが低いうちはあんまりですけど」
「なるほど」
「で、そろそろ追い付かれそうですが、どうします?相手は狼型で6匹位。初心者というか、低レベル向けの相手じゃないですけど」
「まだ行ける」
「そうですか?」
確かに、言われた通りにチラッと後ろを見たら、黒い大きい犬……狼?が走ってきてるのが見える。しかし、こっちはまだ全力じゃないのに追い付かれるとか……面白い。じゃあ、全力で走ろう。
「おおー、良いですねぇ。風になってる感じです。しかも木が密集してるから地面よりも木から木に飛んでの移動で狼さん達が一気に離れていきますねぇ」
「ハッハッハッ」
「おや?あぁ、全力疾走で話せない感じです?でも、そんなに全力で走ったら水分と食糧値が結構減りますよ?」
「?……元孤児だから、水不足もご飯不足も慣れてる」
「えぇ……って、止まって大丈夫です?」
「ん……ちょっと休憩。なんか、現実よりも疲れやすい?」
「あー、ステータスのスタミナ値のせいですね。この世界では現実よりもステータスの値が基本になるので。ステータスはレベルアップ等によりSTP
(ステータスポイント)を割り当てて、スキルが欲しい時はSP(スキルポイント)を使ってスキルをゲット出来ます」
「ん……ちょっと休憩しすぎた」
「あら?追い付かれてしまいましたね」
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