第2話 ゲームスタート

 何事もなく、無事に誕生日が終わり、マドレからはケーキ、兄からは何かデバイスにもう入れてあると言われた。真衣お姉ちゃんからはゲーム内で会ったら渡すと言われた。


 まぁ、何にせよゲームである。と言っても、やり方は教えられたがちょっと不安なので真衣お姉ちゃんに教えられながら、何とかゲームスタートである。


 ……真っ白な空間?私、立ってる?浮いてる?寝てる?分からない。あ、上?から何か来た。


「初めまして。私は貴女のサポートを任されたアリアと言います。得意な属性は風。初心者から脱するまで、私と一緒に自由に旅をしましょう♪と、言うわけで、今からキャラクタークリエイトです!」


 何か、水色髪で青目の女の子が色々言ってたら、視界に色んなバーが出て……読めない。


「あの……言葉はスペイン語で良いけど、文字は日本語でひらがなの方が助かります。漢字はまだまだムズカシイ」

「へ?……あー、それはこちら側ではなく、デバイス側ですかね?まぁ、こっちでも出来る事ですし、早速……はい、これでどうでしょう?」


 すると、さっきまで何て書いてあるのか分からなかった文字が読めるようになった。まぁ、ひらがなだけと思ったらカタカナも出てるけど、所謂日本英語なのかな?日本だけで使われる英語というか造語?まぁ、真衣お姉ちゃんはもうゲームの世界に入っているだろうし、さっさとキャラクタークリエイト?をやろう。


なまえ

リンセで良いか。


しゅぞく

ん?獣人?……ほうほう。ん?ランダムでレアな種族?ん-、あ、獣人の中でもランダムがある?じゃあ、それで。


しょくぎょうスキル?

ほむほむ……ん、テイマーで。もふもふと家族になるのはコレって真衣お姉ちゃんから聞いた。


しょきスキル?

よく分からない……あ、ランダム有る。じゃ、それで。


みため

ん-髪は長い方が良いから最大で、髪色とか目は変えずに……ん?ランダム獣人種族によっては決めた色にならない場合も?……まぁ、良いか。体型は……そのままでいいか。ケモ度?……ん-…40%(顔の形だけ人間っぽく(鼻は獣による)、顔以外体毛に覆われて、耳と尻尾に肉球のある手足)のやつで。あ、体毛の長さ弄れる?……じゃあ、本来より10cm位伸ばす感じで。

うん、この設定で良いかな?


「ええと、それで本当に良いの?」

「ん」

「じゃあ、これで。つぎは初期地点を選びましょうか」

「?」


 初期地点?……あ、真衣お姉ちゃんが言ってた最初に始める地点か。確か獣人族は……


「では、初期地点は獣王国の始まりの街で良いですね?」

「ちょっと待つ」

「はい」

「…………獣王国のスポーン?ランダムで」

「……本当に良いんですか?」

「ん」

「では、初期地点は獣王国でスポーンポイントはランダムで……元気に行ってみましょう!」


 そして私は、真っ白な空間からいきなり上空に放り出された。というより、絶賛落下中である。目の前には地平線、眼下に広がるのは森。……もしかして私、判断ミスした?


「あ、地面に激突してリスポーンって事にはならないのでご安心を!」

「もしかして……貴女のせい?」

「……てへ?」


 私ではなく、私のサポート役であるアリアのせいらしい。まぁ、自由落下にしてはゆっくり落ちてるし、景色も凄く楽しめる。だけど……落ちる先の森の中に街とか村とか有るのかな?あ、あの木だけ凄く大きい。登れるかな?

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