第257話 気づけばレベル5があと少し
ディーヴァが帰宅し、今は特にやる事もないので静養中だ。
流石にいつまでもベッドで寝てたくないのでリビングで座ってのんびりしている。夜には地下鍛錬場から上がってきた山崎に蘇生薬について話があるし、今はゆったりさせてもらう事にしよう。
手元には3個の蘇生薬。
片桐も自分じゃ上手く扱えないって事で3個すべて俺に預けられた。つっても俺だってこれをうまく活用する方法なんて思いつかないんだがな。
1個は山崎に渡すとして後2個か。
サイレーン達はソウルギアだし、俺が生きている限りは蘇生するから使い道はない。となれば使うのは他の仲間達になる。そんな事にはなってほしいとは思わんが、万が一の保険に1個だけは持っておくのはいいだろう。
2個もある時点で、かなりの余裕がある。
あの時結局何もできずに終わってたフェアリーズ、その気になれば蘇生出来るんだろうが、それを俺がやっていいのかわからんからなぁ。蘇生ってのは難しいもんだ。
それにこれは使った対象のソウルギアになるって話だし、使う相手も使われる相手を希望してそうだ。一応はあいつら全員に確認を取っておくべきだろうな。
で、だ。
今の俺のステータスデータを何の気なしに覗いてみた所、貯蓄ポイントが10万を超えていた。
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【プレイヤー:御堂友樹(ミドウトモキ)】【所持ポイント:100271】
【LEVEL:4】
【ステータス:パワー:10 マジック:4 ガード:7 レジスト:6】
【スキル:ソウルギア:サイレーンLv4】
【スキル:ソウルギア:テルクシノエーLv4】
【スキル:ソウルギア:ミューズLv4】
【スキル:ソウルギア:ハトメヒトLv4】
■スキルセット:C:6 R:5 SR:3 SS:1
【C:先手】
【C:念話】
【C:蓮華】
【C:毒耐性】
【C:攻撃力強化】
【C:命中力強化】
【R:小剣との親和】
【R:リジェネレイト】
【R:ストラグルアタック】
【R:三散華】
【R:四奏蓮華】
【SR:バトルオーラ】
【SR:カーネイジ】
【SR:五爪雛芥子】
【SS:トランスブースト:成熟】
■装備
【小さき太陽の指輪】
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ほんのわずかだが、レベル5に必要な必要ポイントを超えていた。
5レベルになるためには10万ポイント。レベルを上げようと思えばすぐにでもあげられるが、そうなるとポイントが一気になくなるんだよな。
ある程度は山崎からポイントは融通してもらえるし、地下で稼げば1000くらいはそれなりにたまる。一応分配してあるシリアルコードでポイントがもらえる可能性もあるっちゃあるが、流石に10万なんて大量のポイントを後先考えずに使うのはやめておいた方がいいよな。
スキルのレベルアップやガチャ、他のスキルの購入など色々な事に使うんだし、後1~2万ポイントの余裕を作ってから上げた方がいいだろう。それに一気にレベルを上げても俺じゃあうまい具合に戦えるとは限らん。
ついでに言うと多分増える可能性が高いソウルギアの事も考えれば慎重になる事は大事だろう。これについても皆と相談する必要があるな。
やっぱりヘルカイトの特別ボーナスがやばかったんだろうなぁ。
あぁ、あのヘルカイトカードはまだ使ってない。売ったり渡したりは出来ないらしいから俺が使うしかないんだが、余りにも強すぎる効果だしこの辺りは詳しそうな流川に聞いておきたい。
というか流川からもカードの話は聞いてなかったから、もしかしたらあいつも知らない可能性があるんだよな。ディーヴァが言うには激レア所の話じゃあないみたいだしな。そもそも取得率が低いカード。更には今の俺達じゃ普通に戦えば勝てる可能性すら見いだせない化け物のカードだ。
効果もふざけんなレベルで強かったし、こんなに運がいいと後が怖いよなぁ・・・気を付けなければ。
色々ポイントで買えるものなどをぼーっとしていると後ろから声を掛けられた。
「ん? どうした片桐?」
「んにゃ。暇そうにしてたからなにしてんのかなーって」
ペットボトル片手に片桐が手を振っていた。そのまますぐ隣に座る。いつの間にかなれたもんだな、少し前は俺に対しても色々と挙動不審だったんだが。
それだけ仲良くなれたのか、信頼してもらってるのか。どっちにしてもこの関係を続けておきたいもんだ。
「暇だったんでステータスとポイント見てたわ」
「あー、私も見た。5万ポイントとか一気に増えたよなぁ~♪ 現金にすると5億円だよ5億! 普通に考えると一生遊んで暮らせるお金だよなっ!」
5億円かぁ、確かに普通に暮らしてアホみたいに金を使わなければ割と裕福な暮らしをしながら一生は暮らせるか、数十年程度は楽になるだろうな。
とはいえレベル上げやガチャ、必要なスキル購入などで全部金にする事は出来ないんだけどさ。
「あまり無駄使いするなよ? 5レベルに上げるにゃあ10万いるんだからな?」
「うー・・・いっきに現実に引き戻されたぁ」
「はっはっ! ま、俺も色々ポイントで悩んでるからなぁ、お前さんも悩め」
「うぐぐぐぐ、友樹の癖に・・・!」
その後も軽い雑談などで盛り上がる俺達。
片桐は今やっているゲームが更に得意になった事や、FPS等を集中的に鍛錬しようとしているらしい。
そもそもそう言うゲームが好きなのもあるが、これを実戦で使える事を考えれば、遊びながら自分を強化出来る事に繋がるって事で張り切ってるようだ。
普通に考えりゃただ引き籠って遊んでるだけなんだが、それが自分の強化につながるんだから片桐のソウルギアも特殊だよな。
その他にも関連サイトやPKサイトなどを巡回しては情報を集めてるらしいし、もしかしたらその分野に関しては家でトップクラスなんじゃなかろうか。
色々と新しい情報とかも持ってきてくれるので、既に片桐の存在は俺達にとって欠かせない存在になりつつある。あまり褒めすぎるとこれでもかってほどに調子に乗るから時々諫めながらになるがな。
「あ、そうそう。蘇生薬は友樹の自由にしていいからね? 私使いたい相手とかいねぇし」
「俺も俺で使い道があまり思いつかないからなぁ・・・とりあえずは山崎に1個トレードで渡すつもりだ」
「あー、そっか。それで少し落ち着けばいいんだけどね。普段のあいつ怖いし・・・」
「わからんでもないが、あまり言ってやるな。大事な相手を亡くした時の辛さと虚無感ってのはそうそう癒せないもんだ」
「そか、そうだよな・・・気を付ける」
片桐は言えばちゃんと理解して分かってくれる。それが出来ないやつとかもいるし、これもまた片桐の良い所だよな。
元々コミュ障で戦闘出来るソウルギアじゃあないからひきこもって面倒に巻き込まれたが、本来は普通にはきはき喋れて、決断力もあるし、割と協調性も大事にする奴だ。このまま少しずつ慣れて俺以外とも今の様に話せるようになれば、片桐はもっと魅力的になるだろう。
「ん? どったの??」
「あー、なんでもねぇよ」
「えー、何隠してるんだよ、言えよ~」
あとついでに言えば、仲良くなった奴にはかなりなれなれしくなる所もコミュ障って感じがするな。あまり近づくな、お前自分が可愛い事を理解しろ。
―257話了
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引っ越しの為に片づけをしてたら19時超えてました(汗
急いで書き上げたので短いですがどうかご容赦を。
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