第196話 しってますか!! デスゲームですよ!

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まだ忙しいので毎日投稿は厳しいですが、少しずつ少しずつ。

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 シーズン初めのミッションがついに開幕する。

 

 プレイヤー達にとって、一部にとっては来てほしくなったものであり、一部にとっては待ち焦がれていた時間でもある。ここ、レベル3~5制限のミッションでも複数人のプレイヤーが既に待機していた。


 ミッション開始時間まではおよそ30分ほどの余裕がある、それぞれが戦うための準備を整えている。


 御堂達のメンバーも各自戦闘の為の準備を整えながら始まるのを待っていた。


「意外とこのレベル帯のプレイヤー多いんだな」


 周囲を見渡せば多種多様、複数の参加者の姿が見える。


 ここに居る彼等は最低でもレベルが3以上、少し前までレベル1でしかなかった御堂にとっては全員が全員十分な強者に間違いはない。


「前回のラストミッションに参加して生き残っていればな。レベル3以上も量産されているだろう、中身も伴っていてくれると助かるんだがな」


「ばっ! 聞こえてたらどうすんだ!!」


 山崎―アクセルが、一通り見まわしてから軽くため息をつく、幸い誰にも聞かれていなかったようだが、相棒であり親友であり、今は彼のソウルギアになっている新島―スクナヒコナが慌てながら聞こえない様にしていた。


 だが、アクセルの考えは変わらない。確かにここに参加しているプレイヤー達はそれぞれがレベル3以上ではあるが、彼の目をもってして強者がほとんど見当たらなかった。まさに前回の大判振る舞いで「とりあえずレベルだけ上げた」と言えるようなプレイヤーが大半に見える。


 実力を隠しているようなプレイヤー、明らかに強そうなプレイヤーも勿論いるが、それもごく少数にしか感じられない、最初のミッションから碌な事が起こりそうにないなと、心の中で辟易している。


「あー・・・久しぶりに緊張してきたぁ・・・」


 山田―ハルペーが自らのバトルネームであるソウルギア【ハルペー】を軽く握りながらキョロキョロと周辺を見回している。これだけいれば多分大丈夫だと感じているが、それでも万が一がある。開幕1回目で死にたくないので彼としても油断は一切できない。


「あんたいっつも同じ事言ってる気がするよね・・・?」


「リバティには言われたくないっスけどぉ!?」


「なんでだよぉ!?」


「さもありなん」


「さもありなんっ!?」


 一人スチームパンク風の装い、と言うか装着型のソウルギアに身を包んでいる

片桐―リバティがどうしてと言わんばかりに騒いでいる。


 御堂達と出会うまで、いや彼女が連続非参加による強制的な特別ミッションの防衛対象として選ばれるまではたった一人でヒキオタニートを続けていた女性。今でもそのガチコミュ障はほとんど改善されてはいないが、少しずつは共に過ごしている仲間となら軽い程度の会話は可能になっている。


 一人ではそれでもどもってしまうので喋る事も難しいが、隣に同じゲームを趣味とする親友であり恩人でもある御堂がいればある程度は態度も緩和されている。今尚強い依存心が見られるが、それでも誰かと簡単な会話が出来る様になったのは成長と言えるだろう。


 ほとんど戦闘力も無く、ミッションに参加する事もしなかった彼女だが、今ではそれなり以上の力も手に入れ、低レベル相手ならば問題なく対応できるだけの実力もある。但しこちらも御堂がいればの話になるが。


「ジェミニ達ももうすぐ到着するらしいぞ? あとレヴォリューションはレベル5以上の方に行ったみたいだな。バンカーから連絡があった」


「やはりか、あいつならそうすると思っていた。ジェミニもレベル5だが・・・」


「最初のミッションだから軽く流すって事らしいぞ?」


 おどけた口調で言う御堂ことバトルネーム「ケーキ屋」


 彼の性格をこの中で誰よりも知っている彼からすれば、恐らくは自分や同レベル帯に参加するほかの仲間の為にあえてこちらを選んだのだろうと考えている。


 流川―ジェミニには彼を慕う者が多い。最初のミッションこそ気を付けなければならないと、護衛のような事を考えているのだろうと内心苦笑した。


「にしても・・・やっぱりみられるっスねぇ」


「まー、気持ちは痛いほどわかる。羨ましいもんなぁ」


 ハルペーとスクナヒコナが笑いながら御堂達を見れば、彼の周りには片桐を含めて複数人のこの場にそぐわないレベルの美少女や美女、しまいには子供まで揃っているのだから。そして同時にプレイヤーにならばわかる独特の気配は、彼女達が人間ではなく、ソウルギアだと言う事を如実に示している。


 だが、周りのそんな喧噪など意にも返さず、御堂のソウルギア達はいつもの様子のままだ。


 総勢5体もの人型ソウルギアを展開している様子に、あるものは驚愕を、あるものは軽蔑的な視線を、あるものは羨ましそうに見つめている。


 仕方ないと言えば仕方ないだろう。彼女達の魅力は普通の人間では出せないような美しさなのだか。特に――


「うぅ・・前以上に見れらるようになったわね・・・」


 戦闘用の衣服に身を包んだ、この中で一番あらゆるプレイヤーから色々な視線で見られているのは御堂がレベル2になった時に発現した美のソウルギア―【テルクシノエー】耐性がなければ、簡単に彼女の虜になってしまうほどの素の魅力と、それらを大きく強化するスキルは、まさに傾国と言っても差し支えはないだろう。


 普段はその魅力を誤魔化す為・・・という訳ではなく独特なセンスでダサTシャツや地味ジャージや安物スウェットを着こなしているが、そんな物すら遥かに凌駕する魅力は最早兵器である。


 流石に今回はお気に入りである、【ますかるぽーねくん】のクソダサシャツは着て来ていない、彼女曰く破れたら半日は立ち直れないとの事。


「テルクシノエーだもんね。戦闘中は全力だし仕方ない仕方ない」


 左右非対称な独特な衣服を着こなしているのは御堂の最初のソウルギアであり、彼の一番を自称しているソウルギア―【サイレーン】まるで空想の中の天使のような美少女とも言わんばかりの美貌は複数のプレイヤーの目を捉えて離さない。


 テルクシノエーと言う美の化身に負けず劣らずの、不思議な雰囲気を持つ彼女だが、その見た目とは裏腹に意外と気安い性格であり、割と不思議ちゃんだったりする。更に言えば下ネタが得意という謎な所もある。


「さて、今回は何人テルクシノエーの魅力にやられるでしょうか。賭けよう」


「やめて頂戴!?」


「えー? 勝者にはまーちゃんを明日一日自由に出来る権利とか願おうと思ってたのにぃ」


「それ、私に何の利益もないでしょう・・・!?」


「まぁまぁ、ここはあーしらに免じて、おもちゃにさ?」


「何を免じればそうなるのよ・・・」


 彼女達の中で一番生真面目な分、このように弄られる事の多いテルクシノエー。だがこうやって弄られ過ぎて時々、主人である御堂が助けてくれるのを割と期待してたりもする。普段甘えられないのでこういう時こそ十分に甘えるのだ。


 そんな意外とあざといテルクシノエーを弄り倒しているのはこの場には更にそぐわない女子高生のような二人組の美少女、というよりはギャルだろうか。


 彼女達も御堂がレベル3になった時に発現したソウルギア―【ミューズ】


 まさかの「二人で一人」をリアルで体現しているソウルギアでもある。此方に関しては御堂の親友でもある流川のソウルギアが同じタイプのソウルギア持ちなので激しい混乱はなかったが、倍々ゲームで増えて行くのを御堂は喜ぶと同時に「これ以上増えまくったらどうしよう」と割とガチで悩んでいたりする。


 黒髪のミューズ―ショコラ 黒髪清楚系ギャル


 金髪のミューズ―クレア スタンダードなギャル


 と、御堂の魂の欠片ソウルギアから誕生した割には何故かギャル属性を持って誕生した二人ではあるが、どちらかと言うと性格的には普通のギャルというよりは、所謂

【オタクに優しいギャル】と言う・・・割と幻想的な存在でもある。ショコラは更に御堂以外の男性にもそれなりに優しかったりするので、ハルペーとスクナヒコナ辺りが良く転がされている(巻き上げられている)


 クレアは見た目に反して、御堂一筋だったりするが。


 そして最後に―


「・・・なにしてんの??」


「うむ、主殿か。やはりこれは開始前にやるしかないと思ってな。最近のしいたけは育ちもよく、味も濃厚であり、香りも豊潤。しかしながらこの匂いと味、触感が苦手な者達も一定数居るかもしれないが、今回はこれを用いなければならないので許してほしい。とりあえずスーパーと言うスーパーと、しいたけ販売店から購入してきたこれら沢山のしいたけ。そのままというにはあまりにも惜しい。しめじもどき賞を狙っている我としては、この沢山のしいたけを5センチ8ミリの感覚で1本ずつ埋め、来期にベニテングダケになって生まれ変わって来いよと、心を込めて植林よろしく埋めている所であった。次回に続く!!」


 色々意味不明な理由と最後に現れたソウルギア【ハトメヒト】


 見た目は神秘的な姿の輝くような深紅の髪をツインテールにまとめ、可愛らしい魚の帽子(時々タコになったりイカになったり、カブトガニになったりする)を被った無表情が固定されているこの中で一番儚げな様相を持つ少女であり―


「訳の分からんことしてないでしまいなさい!? ほらみろ!? 周りのプレイヤーが「なんかこわっ、近寄らんとこ」ってなってるだろ!?」


「たまにゃっ!?」


 スパーンと小気味よく普段のテルクシノエー宜しく、どこから取り出したのか分からない御堂のハリセンスマッシュで地面に綺麗にダイブした。


 と、見た目は儚げな守りたくなるような少女ではあるのだが、その実、中身は皆が色々と疲れてしまうほどにカオスの住人であり、意味不明な言論はもとより、突如踊りだしたり、謎に増えたり、どこからともなく海鮮丼を持ってきたりする。そんな彼女の好物はケーキ。


 そして意味不明な行動とは裏腹に、時々誰よりもまともな事を提言したり事細かに指示を出したり助言をしてくれるという、違う意味で属性がてんこ盛りなソウルギアだった。


「我が主よ、これにはちゃんとした意味があるのだ・・・」


 魚帽子にでかいバツ印の絆創膏をはりつけつつ彼女は恐らくは真剣なまなざしで告げる。


「・・・一応聞こうか?」


「うむ、ベニテングダケは実は毒を除いて食べる事が出来るらしい。一部の地域では実際に食べている様だ、そこでもしかしたらカエンタケも行けるのではないかと昨日ネットでしらべ、あみょん!?」


 再びハリセンでどつかれるハトメヒト。急に始まった幼女とガタイの良いおっさんのコントに周りの人達が「こわ、近づかんとこ」となっていた。



―196話了



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新シーズンと言う事もあり、簡単な説明を入れた回になりましたね。

そしてまぁ、あれだけいれば見られますよね。

あさねこも奥の方に大きなケーキが鎮座していたら見てしまいます。

けーきですからね、しかたないですね。

 

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