第187話 しんきょしんきょしんきょ、今私は何回竹といったでしょう?

【カクヨムコン9】参加中です。皆さんよかったら応援お願いします。

今日も閲覧ありがとうございます。少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです

いいねや☆レビュー、フォローなどとても励みになっています。

──────────────────────────────────────


 バレンタインが過ぎてからあっという間に数日が過ぎ、今俺達は新しい新居、と言うかセーフハウスに到着していた。


 昨日は盛大にお別れ会などやりましたがなにか? 子供かよ! と言いたくなったが、企画者がスピネルなので子供な事に間違いはなかったな。


 これからは俺とサイレーン達、片桐、山崎・新島コンビ、最後に山田とこのメンバーでここに住むことになる。


 一応山田は居候という感じらしく、いずれは自分の拠点を立てる予定らしいが、それは別に共闘解散という訳ではなく、男の意地って奴で一軒家が欲しいらしい。


 何れはそこに沢山の美少女を呼び込むんだと息巻いてたが、それはどうなのよ。


「色々やったみたいだが、意外と地味だな??」


「外部を装飾する訳にもいかんだろう? 敵に情報を知らせるようなものだ」


「そりゃそうだ」


「代わりに内部を色々弄ってある、モンスターの枠部屋も今は封印で抑えているらしいが、今日からは解放させて鍛錬と稼ぎに使える筈だ」


 一応ここは格安の事故物件だったからな。地下から一定数のモンスターが定期的に湧き出る様になってるという、普通に考えれば事故物件所では済まない場所だ。一般人ならその日の内に死ぬ。


 普通に考えれば折角の自宅・・・セーフハウスにそんな安心できない要素があるって最悪だろうと言いたいが、逆に考えるとモンスターと定期的に戦えることで経験が鈍る事も無くなるし、モンスターによっては良い戦いも出来る。


 更には一応モンスターなので倒せばいくらばかりかポイントも手に入るからそれを考えると意外と悪くないんだよなぁ。5ポイントとかでもつまり5万円って事だからな。生活費とかは余裕で賄えるようになるだろうし、湧くスピードもある程度操作できる様に改造したらしく、その気になれば1日で1回単発ガチャが余裕で回せるほどには稼げるそうだ。


 そうなると色々話も変わってくる。今はシーズン外。時々発生するエキストラミッションにでも参加しなければこの間は一切のポイントが増えない。まぁ、強制参加じゃあないので、半年の間のんびり暮らせるっていう自由時間でもあるんだが、その分ポイントは稼げないからな。だからプレイヤーキラーなんていう奴等もいるんだが。


 後、ミッションは死ぬ可能性がある。死ぬときは容赦なく簡単に死ぬからな・・・あの時テルクシノエー達が一瞬で死んだのは忘れてない。


 その点、ここでのモンスター退治はそりゃ確かに命の危険がない訳じゃあないが、出てくるモンスターは基本1~2、稀に3が出てきた事もあるっていう程度。


 今の俺達は全員がレベル4だし、最低でも二人以上で始めれば危険もほとんどない。片桐以外はほぼ戦闘系のソウルギアだし、その片桐もドローンを用いての新しい戦闘方法を確立してるから、雑魚程度に負ける事はない。


 つまりは安定して、鈍らない程度には生死をかけた戦いが出来て、ポイントも稼げるって言う訳だ。山崎が本と喜んでたよ、教えてくれたのはハトメヒトなんだがな。


「はふー・・・これから荷物を部屋に運ぶのかぁ・・・しんどい」


「がんばれ」


「手伝ってくれてもいいんだぞ??」


「俺も忙しいんで無理だな、まぁ、余裕が出来たら手伝ってやるよ」


 つっても片桐はポイントでマジックバッグを買ってたらしいから大体の荷物は小さな鞄に入ってるんだがな。まさか引っ越しの時の家具とかを運びたくないってだけの理由でマジックバッグ買うとは俺も思わなかった・・・


 将来的に考えれば色々アイテムを入れて置けるから悪くないっちゃ悪くない買い物ではあるが、変な所で思い切りが良いよなぁ。俺はまだ買ってない。


 俺の場合は荷物は最低限しかないし、調理器具とかは簡単にまとめてあるからなぁ。サイレーン達も意外と私物はあまり持ってない。


「うーし、俺等も荷物運び込むか、山田手伝えー」


「うっス!!」


 新島達もトラックに積み込んであるダンボールなどをどんどん運んでいく。俺ものんびりとはしてられんな、早くやらねば夜になる。


 








「へぇ、中は結構綺麗、あ、見てみてマスター。おっきなテレビ付いてるよ?」


「でかすぎんだろ、シアターテレビかよ」


 荷物運びは大体終わり荷ほどきはそれぞれ明日にでもやる感じになった。


 山崎はもくもくと荷ほどきしてるが、俺やサイレーン達は明日からのんびりやる予定だ。


 にしても広いリビングだな・・・外観とマッチしてないと言うか・・・


「なぁ? 物理的にありえないくらい広くねぇか??」


「あ、御堂さんもそう思いますよね? 俺もなんか、外観と中身が違う気が・・・」


 外から見た外観は小さな一軒家みたいな感じだったのだが、中があり得ない程広い。目の錯覚とかではなく本気で広い。具体的には流川のセーフハウスのリビングの1,5倍くらいには広がっている感じだ。


 天井もかなり高いし、おかしいなんてもんじゃあないんだが・・・? と考えていたら片桐がそれに答えてきた。


「あ、それオプション設定の魔法空間拡張って奴いれたからかな? 内部を魔法の力で強制的に広くしてるんだって」


「マジかよ魔法すげぇな!?」


 魔法でそんなの出来るのかよ、と言うかオプションにそんなのあるのかよ。何か? 小さなコンテナハウスでもこれを使えば中が豪邸より広く出来たりするって事なのか?? ディザスターってほんとデスゲームとかやってなかったら常に利用したい施設とか販売物置いてるんだが・・・・寧ろそれを普段からやってデスゲームとかやめてくれよ。それなら俺ディザスターを応援する側に回るぞ?? 山崎に言ったら殺されそうなので言わないが。


「各部屋もオプションで広くしているし、地下の拡張や封印云々も全て魔法だ。それに気づかなかったかもしれないが、ジェミニのセーフハウスも魔法で拡張されていあぞ?」


「マジかよ・・・気づかなかった」


 確かに結構広いなぁとは思ってたが、凄まじいな魔法・・・魔法って言っておけば割と何でもOKになる気がしてきたぞ。


 しかしなんだ、広い事に問題なんてないしこれなら全員召喚してても手狭って事にはならんから良しとしておこう。


「ふふり・・・ついに私達とマスターの愛の巣が完成だね」


「愛の巣て・・・片桐や山崎達もいるんだが・・・」


「大丈夫まーちゃん、そこはほら、いない扱いで」


「い、いかがわしい事すんなよな!?」


 ほら片桐が吠えておられる。


 だが俺自身今以上に押されたら我慢できる自信が・・・ないです。寧ろもう負けちゃってもいいやなんて思い始めてるほどにはそろそろ理性の限界がね。


 あそこでハンカチを咥えて「きーーー!」とかやってる新島と山田を見て落ち着く事にしよう。あいつらほんと加速度的にイロモノになってるよな・・・ハトメヒトが浸食してるんだろうか。いや、なんだよハトメヒトが浸食って・・・




―187話了



──────────────────────────────────────

ついに新居に移動です。

流川+スピネル+佐伯君が暫しフェードアウト・・・するかな?

普通にきそうなきもします(割と近い  

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る