第161話 山田君は彼女が欲しい・その4
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―視点 ディーヴァ
何と言えばいいんだろう。
この人達こう・・・なんて言えばいいんだろう。
もう少し、危機感とか持たないのかな??
ぼくとしても、うまく丸め込んでデートにしゃれ込もうかなぁとは考えてたんですよ? いきなりやってきてデートに誘ってくれます? ってやって素直に応じる人なんて下半身でものを考えてるような人達位じゃないですか。
だから絶対最初は疑われるかなぁって思ってたら、一発OKでしたよ。
・・・貴方達下半身キャラだったんですかってドン引きしかけたね。
でもまぁ、上手くいったから良しとして早速あちこち見て回る事に。
このレベルの人達なら女性なんてより取り見取りだとは思うけど、絶望的に誘い方がダメっぽいんだよねぇ。そのおかげで手玉の様にころころ弄ぶことは出来てるけど。
色々ショッピングしつつ、軽く探りを入れてみてるけどこれがまた素直に色々教えてくれるからちょっと居た堪れなくなるよね。
「あーちゃん! 次はどこ行きたい??」
「んー、そうですね~。次はお兄さん達の服も見に行きませんか?」
既にぼくの事は「あーちゃん」と呼んでほしいと言ってあります。本名は内緒ですよ、それ位は普通って事で。それにこういう呼び方を許してあげると彼等も結構良い気になるんでやりやすいのもあるかな。
ここは二人を立てる為の行動もとらないとね。
似合う服を見つけてあげて、色々褒めてあげるのが基本。チヤホヤされたいのではなくて、情報収集が目的だからこっちとしても色々大変なんです。
とりあえず現在獲得できた情報は微々たるもの。
この近場には住んでない事。
知り合いが複数いると言う事。
単純にナンパ目的でここに来た事。
色々なプレイヤーがいるのは知ってるけど、シーズン外だからってここまで開放的というか脳みそお花畑になってる人達も珍しいなぁ。
ダメンズウォーカーならこういう所が可愛くて好きっていうかもしれないけど、ぼくとしては遠慮かな。友人としてなら近くに居る限りでは楽しい人たちだけどね。
さて、服を見繕いに行きましょうかね~。
※
馬子にも衣裳とは言うけど、やはり元々の素材が良いから目の前に出てきたイケメン二人は周囲の目が集中してる。
多分ソウルギアの方の新島さん? は優男風イケメンになってるね。これなら普通に話し掛けたら大体の子は素直に頷いちゃうんじゃないかなぁ。実際にはその魅力を打ち消すようなダメさ加減だから、それが好きな人には逆にクリティカルヒット?
ソウルギアハルペーの使い手の山田さんは、今風の服装が良く似合ってるね、こういう男性アイドルとか結構いるよ。そういう意味では十把一絡げともいえるけど、それらに紛れても残ってるレベルの男性としての魅力があるかな。
結論・二人ともイケメンなので、女性の扱いに慣れたら強い。
色々コーディネートしてあげつつ、褒め続けてたお陰で二人の警戒心はほとんど消えてくれたね。うーんちょろい・・・あの時のお兄さんは普通に手強かったのになぁ。
あ、そうか、この人達お兄さんの知り合いなんだよね。
そしてアクセルの知り合いと言う事はイコール、あの時戦ったジェミニの知り合いだという事です。情報とか提供し合ってないのかな、一応認識誤認系のスキルは使ってるから、看破系のスキルがなければぼくがあの時のプレイヤキラー見習いって事は分からないと思うけど。
そっかー・・・そういえばそうか。
あのお兄さんはもしかしなくてもジェミニの仲間だったんだなぁ。悪い事したかもしれない。いやあの時は本気で普通の人だと思ってたし、単純に人の良いお兄さんだと思ってたから、プレイヤーだなんて思わなかったよ。
前回のミッションで見つけたから漸くプレイヤーだって分かったくらいだし。あの周りに居た女性たちって仲間なのかな?? ハーレムか、ハーレムなのか、だからぼくの美貌に靡かなかったのか・・・! なんだろう、少しばかし悔しいな。次ばったりであったら次はぼくの魅力でメロメロにして・・・いや、流石に敵だってバレてそうだし、無理かなー。
気を取り直して、服も決まったって事で時間もそろそろ夜、ここからが本番って事で。上手く雰囲気に流して料理屋で飲ませて、情報収集開始と。
今回のターゲットのアクセルの情報を出来る限り手に入れないとね。
その為にスキルも色々入れ替えたから準備も万端。
【魅了】【口車】等の戦闘以外で役に立つスキルはこういう時にこそ役に立つよ。更には【誘惑自供】などのSレアスキルもあるから、酔わせて判断力を鈍らせてからスキルを発動すれば、あら不思議、何でも喋るマシーンに早変わり。
後遺症や悪影響もないし、洗脳とは違うので全部終わっても特に問題はなしってことで。勿論そっち系のスキルもあるけど、ぼくとしてはそういう洗脳系はあまり好きじゃないんだよなぁ。だってどちらかと言うとそれって悪役なスキルって気がするし。
確かにぼくはプレイヤキラー見習いだけど、プレイヤキラーだからって全員が悪人って訳じゃあないです。ま、どこか狂った人が多いのは確かだけど。師匠とかみたいに強くなるためにやってる人とかもいるし、生活のために何か大切な物の為にプレイヤーキラーをやらざるを得ないやつもいたしね。
とはいえ大半は死んだリジェクションの様な精神愚劣な外道共が多いのは事実だから謂れの無い中傷は甘んじて受けます。それでもぼくは裏の世界のプレイヤキラーアイドルとして頑張る所存。
いいじゃん、別にプレイヤーキラーがアイドルだったって。そういうプレイヤーキラーが居てもいい、自由ってのはそういう事だよ。
目的の食事所も見えてきたし、さ、ここからがぼくの本領発揮。
悪いですが、アクセルさんの情報は根こそぎ貰っちゃいますよ?
大丈夫大丈夫、悪いことには使いませんから、寧ろぼく的に彼の人となりと目的が気に入ったなら、お互いにWIN=WINな取引もしちゃうつもりですので。
ぼくの持ってる蘇生薬、無駄に持ってても面倒になるし、ここで上手く使わせてもらわないとね。
うーん、これを考えるとジェミニと敵対しなかったら良かったかなぁなんて今更長に思うよ。だって敵対してなければ普通に話しあいも出来ただろうしねぇ、こんな回りくどい真似しなくて済んだし、あのお兄さんともまた会えるかもしれなかったから。
めぐりが悪いというか、ぼくのミスといえばそれまでだけどね。一応リジェクションはそのおかげで消せたから総合的には大きくプラス何だけどさ。
「あ、見えてきましたね~。おごってもらって本当にいいんですか?」
「もちろんだよあーちゃん! 俺達こう見えて結構お金持ちだからさっ♪」
「何でも好きなの頼んでくれていいからね!」
うーんテンプレ。
あわよくば酔い潰して・・・とは考えてないみたいなのが最近のチャラ男とは違うんだよねぇ。これきっと次も出会いたいから連絡先欲しいとか言う系だと思う。
なんという草食・・・最近の男なんて酔い潰してホテルに連れ込む~とか割と普通なんだけどなぁ。それだけこの人達は人がいいというはヘタレと言うか。
てかヘタレじゃなかったらこれだけの素材だし、食いまくりだろうけどね。
だからこそぼくとしてもとてもやりやすいんですけどねぇ。
それじゃ、勝負と行きましょうかね。
―161話了
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スキルは戦闘だけに使えるものではないという脅威。
2月に入って数日、そろそろデスワークは終わりそうです。
早ければ今日終わるのかな・・・? あさねこはそこから回避されたので
少しだけほっとしてます。但し体調悪化+眠気で割と限界です。
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