第160話 山田君は彼女が欲しい・その3

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―視点 ディーヴァ


 プレイヤキラー見習いとはいえ、毎日が死と隣り合わせのドロドロ鬱々とした日々を送ってる訳もなく、師匠みたいな人生ストイック通り越して、それこそが人生とかやってない限りはボク達も一般人な訳で、こういう時はのんびり羽を伸ばしてるんですよ。


 強くなるのもボク的には大事な事だし、師匠に一人前と認めてもらうためにも鍛錬は欠かしてないけど、毎日やるのは流石の厳しいので、こういう日は趣味と実益の為に出歩いてショッピングに勤しんでる。


 大体は可愛い服を探しては購入して、可愛いアクセサリーを見つけては購入して、後はパソコンも結構好きだからそういう関連の店に行っては色々買い物してる。


 食べるのも大好きだから毎回出かけたら美味しいものをたらふく食べて帰ってるかな。勿論師匠にお土産は忘れない、寧ろ買っていってあげないと師匠は鍛錬時食事すら普通に忘れちゃうから、こういう時の為に用意しておかないとね。


 ちなみに私は人の数倍よく食べるけど勿論理想体型です。このアイドルの様な可愛さを100%活かすためには管理も必須だからね。


 ま、ちょっとずるして購入したスキル使ってるんだけどさ。便利だよ? こういう身体維持系のスキルは。大体コモンだし安いしね。


 【カロリーストッパー】は設定したカロリー以上は何をどれだけ食べてもカロリーが増えないっていうボクや大食いの人にしてみれば神の様なスキル。それも食べる時だけ付けていれば効果を発動するし、食べ終わったあとにスキルを外してもそれまでに食べたカロリーが増えたりとかはないんだよねぇ。意外とこういうスキルの常時つけ外しは便利だよ。


 こういうので慣れて行けば戦闘中に急遽スキルを入れ替えたりとかも出来るようになるからね。そういうのを狙ったスキルなのかも? いや、ディザスターってわけの分からないの時々作るから関係ないかな。


 とまぁスキル云々の話は置いといて、今日の目的は勿論買い物と食べ歩き。沢山買っておいたものは【マジックバッグ】に詰め込んであるからほとんど手ぶらだし便利だよね。 


 あちこちの食事処メドレーも一通り終わって、今日のしめはどうしようかなって所で、それに気づいた。


 町の往来で感じたのは確かな強者の気配。


 それも普通の達人とかそういうのじゃあなくて、一人はきっとソウルギアの気配だった。何でこんな場所で戦闘オーラも抑えずにいるのかと思って様子を見に行ったら・・・まさか前回のミッションに参加してたプレイヤーと多分人型ソウルギアが二人してオーラそのままで周辺の子をナンパしては玉砕している姿が見えた。


 ・・・・・・ナニヤッテルンダロウ??


 つい頭の中で片言になっちゃったけど、あの二人はボクもしっている。あれは多分前回のミッションをクリアしたアクセルの仲間だった筈。色々調べたからソウルギアの方はまだ分からないけど、もう片方の子分のような三下の様なイケメンなのに残念さの方が漂う彼の方は知っている。


 バトルネーム【ハルペー】


 ボクが調べた限りだと評価は―――――【地味】


 正直な所、「あ、いたんだ?」的なレベルの存在感と実力みたいなんだよねぇ。レベルは3以上は確定、5はないかな。3~4位で平均的なプレイヤーって所。


 実力もそのレベル帯のプレイヤーの中ではそれなりって所で、直接戦うと面倒なタイプって感じかな。強くはないけど、戦うと面倒なタイプ? 


 もう片方の男子、これまた結構イケメンだね。アクセルと似たタイプの優男タイプ? チャラ男になり切れてない感じがするけど、こっちは情報不明。ただしソウルギアなのは確か。


 可能性としてあるのはアクセルが所持していた蘇生薬を用いて復活させたリアル知り合いって可能性が一番濃厚かも。それがどうしてハルペーと一緒にナンパに勤しんでるんだろうというツッコミがしたいなボクは。


 アクセル自体が見当たらないし、完璧に二人でこれ・・・ナンパしてただけだよね。誘い方も何と言うかしょっぱいのかなぁ。実は結構前に気付いてて遠目で監視してたけどほんとにナンパしてただけ・・・


 ある意味天然記念物かもしれないなぁ。色々見てたら面白すぎて笑っちゃったよ。


 更に言えば常在戦場って感じなのか、何も考えてないのかナンパに勤しみ過ぎて忘れてたのか強者オーラ出まくってるから、普通の子は逃げるよ?? 気づかずに泣いてるんだから更に馬鹿っぽい。可愛いとは一切思わないけど。


 で、あの二人を見てちょっと考えてみた。


 上手く使えばアクセルの情報を引っ張れないかなぁ~って事を。別に戦うつもりも殺すつもりもないけど、蘇生薬を欲しがってるみたいだし、出してるトレードアイテムもそれなりに欲しいから、うまく煽てれば色々教えてくれるかもしれないって事で。


 それなら後は雰囲気を作って、此方から誘えば綺麗に引っかかりそう。


 という訳で二人には悪いんですけど、ボクの情報収集の糧になってもらうって事で。勿論デートに付き合ってあげるし、少しの間の夢は見せてあげるので。


 お互いに何も知らない同士として、面白デートにしゃれこみましょうか?


「ねぇ、お兄さん達、良かったらボクと付き合いません?」


 上手くボクをリードしてくれるか楽しみですね。



 


―160話了


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ディーヴァ視点から見ると、がっついては全敗してるアホ二人の様です。

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