第159話 山田君は彼女が欲しい・その2
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意気揚々と街に繰り出した俺と新島さんだったが、現在二人でファミレスで飯を食っている。
えぇ、まぁ、はい。
箸にも棒にも掛からなかったよ。
最近の流行を網羅して服装もバッチリ決めてきたのに声を掛けられることもないし、二人で綺麗なお姉ちゃんとかに話し掛けに言ったら逃げられましたよ!
なんで!?
「新島さん・・・なにが、悪かったんですかね」
「わからん・・・」
心底分からないといった表情で新島さんがパスタ食べてる。
俺は適当に簡単な物食べてる。安い美味い早いが特徴的の平均的なファミレスなので味はまぁ美味いんじゃないか? 的なレベルだ。テルクシノエーさん達が作る料理の足元にも及ばない。
にしても何でダメだったんだろう? がっついた覚えもないのになぁ・・・
「一つだけ可能性があるとすれば・・・あれしかないな」
「あれ・・・ですか?」
「そう、あれだ」
あれってなんだ・・?
「気配・・・かな」
「気配ですか? え? どゆこと?」
「多分俺等、自分達で気づいてないかもしれんが、周りの人が普通に避けてるんだよ」
「なんでやねん?」
気配ってどういうこったよ? いつも通りにしてるだけだぞ? そりゃなんか俺達がナンパにいそしんでいる時に典型的なチャラ男達っぽいのが突っかかってこようとしてたから少しばかり殺気を飛ばしてやったら逃げる所かその場で漏らして気絶したけどさ・・・
それ以外じゃ普通に、確かに普通に歩いててもあまり誰も近づいてこなかったけどさ。
「今の俺達のレベルを思い出せ」
「レベル4すね、え? でも俺等普通にしてるだけですよ?」
「それは俺達がそうしてるだけであって、周りから見ればやばい奴にしか見えてないんだろうよ、レベル1~2程度だったら強そうな人間とか3でもまだギリギリ普通の凄そうな人と思われるかもしれんが、レベル4まで行くと普通に考えれば超人だぞ? 格闘家マンガで言うと俺達全員達人クラスを軽く超えてる存在だよ」
そ、そうなのか? 確かに今の俺ならハルペーさえ使えば本気を出して暴れたら辺りを戦争跡みたいに出来るようになったけど。
でも気配とかは別段出した覚えはないし。
「抑えてないから素で漏れてるんだろおもう。俺としたことがその辺りを忘れてるとは・・・これじゃあナンパしようにも相手にとっちゃヤクザよりやばいのが声かけて来てるとしか思わん」
「そ・・・そんな!? ど、どうすりゃいいんすか!?」
「任せろ、俺に考えがある。よく考えれば透哉も御堂も流川も普段通りで何もおかしい感じしないだろ? 俺達も普段はそんな感じだし気にしてなかったが、気が高ぶるとレベル相応の威圧がデフォルトで出てるんだ。それを抑えればいい」
そう言うと精神の抑え方や気配が出にくくなるような方法を教えてもらった。成程これなら次は問題なくいけそうだ。というかだから店員の人が俺達を見て滅茶苦茶怯えてたのか。結構可愛い子だったから俺何かしたのかとショック受けてたぞ。
もしかしたら俺の見た目って実は平均所かずっと下回ってるのかなんて考えちゃったからな。でもこれで気配は抑える事が出来た、すると周りの反応も気が付けば露骨に落ち着いた、安心したような雰囲気に変わっている。
俺等これに気付いてなかったのか・・・これが、力を持ってしまった者の憂鬱やって奴なのかもしれない。俺もその領域についに足を踏み入れてしまったのか。
「これならどっスかね?」
「あぁ、良いと思うぞ。よし・・・俺達はここからだ。ここから可愛い子と出会いを・・・!」
「うっす!!」
よし、これなら必ず勝てる、何と戦っているのかは俺自身よくわかってないが、次はきっと可愛い子に声をかけても逃げられることはないだろう。
まずはここで腹ごしらえを終えて、その後ナンパを再開だ。
※
「違うんだよなぁ・・・」
「だよなぁ・・・」
あれから2時間ほどぶらついてみた結果、今度は確かに釣れた。
釣れたんだが、目的がもう分かりやすいほどお金とかそんな事しかなくて、しまいにはお金くれるならすぐでいいよとかまで言い出される始末。
違うんだよ。俺達は別にそういう事をしたい訳じゃあないんだ。可愛い女の子たちとキャッキャウフフをしたいんだよ。そこにあからさまに「見た目も何もどうでもいいから金づるになれ」っていう女性ばかり引っかかるのはなんでなん?
「世知辛いっすねぇ・・」
「今日は日が悪いかもしれんな、なにせ開幕失敗したから残ってるのはあんな感じの子しかいないって可能性もあるし」
雑談して奢ってあげて~程度ならまだいいんだ。次につながる可能性もあるからそれはそれで必要経費だと思ってるが、金さえあれば色々してやるとかさっさと金出せとか言われるともうね・・・そこまでして女性云々なんて思わないんだよ。
今日は新島さんの言う通りめぐりあわせが悪いのかもしれん。
すっぱり帰ってまた次回改めてナンパでもするかね。既に新島さんもナンパし続ける気力も残ってる感じには見えねぇし。
はぁ、一朝一夕じゃ上手くいかないもんだな。まぁ、男と女は星の数って言うし次に期待だ次に・・・なんて思ってた矢先、俺達居る所の奥の道で少しザワザワしているのが見えた。
何かあったのかと見てみたらそこには目を奪われるような美少女が歩いていた。
特に目をつくのがこの場に雰囲気にそぐわないゴシックロリータ的な服装だ、違和感が半端ないがそれが逆に凄いアクセントになって彼女の魅力を高めているし、つい目がそっちに向いてしまう。
アニメや漫画などではよく見るがリアルでしている人は少ない、うちの所でも御堂さん所の謎幼女ハトメヒトがしているツインテールなのも見た目と合わさり目を離せない感じだ。
所謂地雷系? 滅茶苦茶可愛い美少女がそこにいた。
そして、その彼女が何故か俺達の方に向かって歩いてきた――――
―159話了
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